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『外資系企業に住む住人の視点からIT業界の出来事を伝えます。』

以前好評いただいた『資料作成の基本』から図解作成だけにテーマを絞って抽出した本が2018年6月23日に発売となります。 https://www.amazon.co.jp/dp/4799106511

図解作成の基本
本書は「資料」ではなく「図解」の作成に特化しています。図解は、論理的にわかりやすい内容、感覚的に心地よい見た目が好まれます。図形のカタチ(フォーム)と配置(ポジション)で生み出される「要素のバランス」、色の使い分け(カラー)によって醸し出される「コンテンツの強弱」です。それらを「図解キューブ」というモデルで表し、その実践例をチャートとグラフの「図解パターン」として体系的・網羅的に整理しました。これらを「エグゼクティブ図解術」と私は呼んでいます。本書を図解作成のハンドブックとして、ぜひ使ってみてください。


【吉澤準特の本:累計10万部以上】
外資系コンサルのビジネス文書作成術』はロングセラーで重版多数
外資系コンサルが実践する資料作成の基本』はロングセラーで重版多数
外資系コンサルの仕事を片づける技術』はロングセラーで重版多数
フレームワーク使いこなしブック』はロングセラーで重版多数
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【吉澤準特の過去配布レポート】
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2008年11月27日

Amazonを越える!楽天を支えるITテクノロジー公開
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毎年11月は楽天テクノロジーカンファレンスの時期です。昨年は10周年記念ということで非常に盛大な催しとなりましたが、 今年も負けず劣らず賑やかなものになりそうです。

さる筋からプログラム予定を入手したので紹介します。


開催概要
日 時:2008年11月29日(土)
カンファレンス 13:00-18:30(受付開始 12:00)
懇親会         19:00開始予定

プログラム(予定)

13:00  オープニング
   開会挨拶  杉原章郎(楽天執行役員開発部長)
   基調講演  まつもとゆきひろ(楽天技術研究所フェロー)
   招待講演  最首英裕(RBC会長/イーシーワン社長)

(A会場)
14:00  Rakuten Geek
     - Webサービス
     - チェックアウトプロジェクト
     - レコメンド&パーソナライゼーション

14:55  ROMA&fairy
     - 大規模分散メモリストレージ ROMA
     - 分散処理フレームワーク fairy

15:50  Rakuten Global Infra
     - 楽天のサービスを支えるインフラ
     - 国際展開をささえる技術
     - neXtgen

16:45  Rakuten Next Revolution
     - 楽天の今後の開発戦略
     - 開発者のためのフィールド
     - ジャングル Engineer's Revolution

17:40  楽天テクノロジーアワード
      記念講演
        楽天株式会社代表取締役会長兼社長
                      三木谷 浩史

(B会場)
14:00  コミュニティセッション(PHP)
     - 出張PHP勉強会

15:50  コミュニティセッション(Ruby)
     - Rails勉強会@東京 第35回

(C会場)
14:15  コミュニティセッション(Linux)
     - カーネル読書会番外編
         ディストリビューション大集合

16:05  Next Movement in Communication


参加申し込みは以下のサイトからできます。
https://www.rakuten.co.jp/event/techconf/2008/


楽天というのは単なるインターネット企業と思われがちですけれど、実はものすごいテクノロジーに支えられているIT企業です。

世界最大のECサイトを抱えるamazonが超一流のITテクノロジー企業であることをこれは自明の話ではあるのですが、 あまり知られていない事実ですので、こういったイベントに参加して情報を収集すると、周りの方と差をつけるキッカケになると思います。

特に大規模分散メモリストレージのROMAと分散処理フレームワークであるfairyは一見の価値ありかもしれません。 Googleの中身と比較すると面白いと思います。

こういったコンテンツを支える技術の先端を知っていると、日々のSI提案内容にも迫力が出てくることでしょう。

実際、クラウドコンピューティングとエンタープライズシステムは縁遠いと言われた1年前と異なり、今ではGoogle Appsに代表されるようなソリューションを採用する企業が国内にも増えています。

※先日のワールドビジネスサテライトでは東急ハンズが使っていることが紹介されていました。

大規模コンシューマ向けシステムの技術は必ずエンタープライズ向けに転用されます。だからこそ、 コンシューマ向けサービスを最前線で支えるテクノロジーを知っておけば、 半年後1年後を見越したテクノロジートレンドをクライアントに提案できるようになりますよ。

当日は私も参加します。もし皆さんの中で参加される方がおり、私と名刺交換することがあれば、是非声をかけてくださいね。

posted by 吉澤準特 at 04:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | 業界裏話

2008年11月14日

聞く耳を持たないYahooニュースの人々:高い脊髄反射率
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IMFに日本が最大1000億ドル(約10兆円)を拠出するというニュースが流れています。外貨準備から出すということなので、塩漬けのドルを有効活用しつつIMFにおける発言力を強めることになりますね。

2008年9月末のIMF出資比率上位は、米国17・9%、日本6・1%、独5・9%だそうで、貸付可能額は2100億ドル程度(日本証券新聞)とのことで、最大額を拠出すると間違いなく日本の影響力は強まるでしょう。IMFといえば世界で最も恐ろしい金貸しとして悪名を馳せており、その国の法律を曲げてでも返済を完遂させる豪腕の組織ですから、海外の金融支援をIMFルートに統一できれば一番楽なのかもしれません。

詳しいエコノミストの方に是非語ってもらいたいテーマですが、実はこのテーマがYahooニュースのコメント欄で大いに盛り上がって(炎上して?)います。

http://headlines.yahoo.co.jp/cm/main?d=20081113-00000042-jij-pol&s=points&o=desc

コメントは11/14時点で1300件を超えていますが、大きく2つの意見が書かれています。


(意見1:海外に10兆円貸す前にその金で国内をなんとかしろ!)
(意見2:意見1は曲解であり間違い。IMFへの10兆円拠出は最善手)


このエントリーの最初に書いたとおり、今回の1000億ドル(10兆円)というのは塩漬けで使っていなかった外貨準備高から持ってくるものですから、国民の血税を直接使うわけはありません。それに今のご時勢、円ドルレートを引き下げるために市場でドルをたくさん買っていますから、使い道が無くてだぶ付いている外貨を使う良い方法なのではないかと思われます。IMF経由の金貸しは回収率100%だそうですし。

それを踏まえて上記のYahooニュースのコメントを読めば、(意見1)は明らかに誤った理解のもとで単なる感情を爆発させているだけなのが分かりますよね。

面白いなぁと思うのは、1300件というこれまでのコメントの中で数百件以上のコメントで「(意見1)は違うよ、正しい解釈はこうだよ」と教えているにも関わらず、最近のコメントでも「海外に10兆円もくれてやるとは馬鹿な政府だ」という意見が止まない状況です。多くの人が過去のやりとりをまったく見ずに脊髄反射でコメントしているとしか思えません。

しかし、間違った意見も連続して多数の人が語ると、あたかもそれが正しい認識のように認識する人は多いので、こういった脊髄反射的な意見ばかり目立つようなコミュニティはちょっと気になります。言葉が過ぎるかもしれませんが、「ポピュリズム」や「衆愚政治」という言葉が頭にちらつきます。

誤った意見はオープンな形で分かりやすく指摘がなされる仕組みがYahooニュースには必要でしょう。アクセス数のアップだけを考えれば今のままでいいのかもしれませんが、ネットの意見形成に影響を持つYahooであればこそ、早めに対応してほしいです。

posted by 吉澤準特 at 02:13 | Comment(0) | TrackBack(0) | 業界裏話

2008年11月10日

レッドクリフが三国無双にしか思えない
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レッドクリフを観てきました。

すごいですね。
あれ、絶対に三国無双の影響を受けてますよ。

監督のジョンウーは撮影の中で頻繁に故黒澤監督の作品を何度も見て撮影イメージを固めていたらしいですが、 途中で絶対プレステで三国無双もやっているはず。八卦陣で各英傑が兵をなぎ払う様はゲームそのものでした。

それにしても関羽と張飛はイメージそっくりでした。

http://redcliff.jp/index.html

posted by 吉澤準特 at 02:25 | Comment(0) | TrackBack(0) | 徒然コメント

2008年11月09日

未来の「航空戦艦」
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2020年頃に就航予定の近未来ハイテク戦艦です。

近未来の航空戦艦


以下、紹介記事から。

---------------------------
画像は英BAEシステムズが今月11日に発表した無人航空機用のフライトデッキを備えたミサイル駆逐艦「UXV Combatant」 の想像図。

 英BAEシステムズでは未来の戦場はインテリジェントなロボットによる戦闘が主流になるしており、 多数の小型の無人航空機を短時間の間に離着陸させるための専用のフライトデッキを備えた次世代型のミサイル駆逐艦の開発を進めている。

http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200709251712
---------------------------

なんだかえらいサイバーなことになってます。先日動画が話題になったコマンド&コンカーの新作に出てくる戦艦のようです。 ホントにここまでくると戦争がゲームのように感じられて、それが怖くもあります。

 

posted by 吉澤準特 at 00:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 業界裏話

2008年11月04日

Notesを続ける理由、やめる理由
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忘れないように備忘録扱いでちょっと書いておきます。

エンタープライズにおける情報共有ツールといえば真っ先に挙がるのがNotes(ノーツ)でしょう。バージョンはR8を数え、現在はWebにも対応していますが、5年以上前から猛烈に追い上げているもうひとつのツールがあります。それがマイクロソフトのSharePoint(シェアポイント)です。

これまでにいくつものグローバル企業で両製品の攻防を眺め、ときには直接関与してきましたが、ここらでちょっと情報をまとめておこうと思います。詳細は今月のどこかのメルマガで。

http://www.mag2.com/m/0000138683.html

posted by 吉澤準特 at 03:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 徒然コメント

食欲の秋、技術の秋、楽天の秋
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秋の楽天と聞いてあなたは何を思い浮かべますか?

食欲の秋、読書の秋、旅行の秋、いずれにしてもショッピングと絡める人がほとんどだと思います。しかし、IT業界にいる人ならテクノロジーカンファレンスを思い浮かべてもらいたいですね。

今年も楽天ではIT系のイベントを開催します。楽天研究開発シンポジウム2008というちょっとカタイように思えますが、次世代インターネットサービスをテーマにしており、コンシューマ系エンタープライズ系を問わずに興味深いものが取り上げられるでしょう。

(楽天研究開発シンポジウム2008:11月29日土曜開催)
 → http://www.rakuten.co.jp/event/rrds2008/

すでに次のテーマに関する技術論文が事務局に提出され、11/4時点で発表内容は決定するようです。

インターネットサービス

* 電子商取引、モバイル、マルチデバイス
* オープンソース、Webサービス、SaaS、P2P
* クラウドコンピューティング
* ネットワーク、セキュリティ、認証技術

データマイニング

* 情報検索、情報推薦、情報フィルタリング
* 自然言語処理、機械学習、人工知能、セマンティックWeb
* ユーザ行動分析、コミュニティ分析、知識発見

マルチメディア/ユーザインタフェース

* パターン認識、データ可視化
* ユーザインタフェース、インタラクション
* AR(拡張現実)、MR(複合現実)、VR(仮想現実)

大規模・分散基盤技術/仮想化

* グリッドコンピューティング、分散ストレージ
* 並列コンピューティング、GPUコンピューティング

昨年のテクノロジーカンファレンスでは当時アドビ社長(現SAPジャパン社長)のギャレット・イルグさんが最後のディスカッションに参加し、三木谷社長、Rubyのまつもとゆきひろさんと共にITエンジニアを心から励ます内容で幕を閉じました。今回もITエンジニアのためのカンファレンスになることはほぼ確実でしょう。

私も当日は会場でさまざまな情報を得てこようと思います。これを読んでいる方とももしかするとお会いする機会があるかもしれませんね。

posted by 吉澤準特 at 02:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | 業界裏話

2008年11月01日

黒デスクトップ事件に見る中国のITモラルハザード
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中国といえば海賊版ソフトウェアが世界一蔓延している国として名を馳せており、事実、 2007年に中国国内で販売されたソフトウェアの”80%以上”が海賊版であったことがビジネスソフトウェア協会によって報告されています。

そんな海賊版大国に業を煮やしたのが世界で最もライセンスを多く発行しているマイクロソフトです。

同社が誇る最大のライセンス製品は言わずと知れた「Windows」ですが、 中国では正規版のWindowsを使っているユーザは全体の1%もいないと言われています。正確なデータは不明ですが、 中国の秋葉原と言われる中関村でさえ、正規版の売上数に対して海賊版の売上数は9割以上だそうです。

購入者の半分以上は、その商品がマイクロソフト純正ではないことを知った上で購入しており、 残りの購入者もなんとなくマイクロソフトの海賊版であることを認識しているようです。これまでに欧米、日本、 そして中国のメディアが特集を組んでこのトピックを取り上げてきましたが、いずれの特集でも同じことが述べてありました。

主な購入理由を調べると次の3点にまとまります。

・海賊版は正規版の1/10以下の値段で販売されている
・海賊版は最新Update済でパッケージ化されている
・海賊版使用に対する厳しいペナルティが事実上課されていない

つまり、値段が圧倒的に安くて機能面も優っており使っていても特に罰せられることは無いというのですから、 モラルハザードが起きて海賊版が蔓延するのは自然な流れです。水は低きに流れるものです。


このように現在の中国で最も著作権侵害を受けているのは間違いなくマイクロソフトのWindowsでしょう。 すでに世界最大の市場になっている中国だからこそ、そこでの侵害行為に対してマイクロソフトは対抗措置を打ち出したのです。

マイクロソフトが実施した措置は次の通り。

『海賊版ウィンドウズOSのユーザーが正規版確認に失敗した場合、起動後のデスクトップの背景が黒に変わる。 また海賊版オフィスのユーザーには、2時間に1回のダイアログボックスで注意が促される。』

これに対して中国ユーザのネット上での反応は、モラルハザードの極致というか盗人猛々しいというか、 空いた口がふさがらない残念な反応が多くを占めています。

・勝手に人のPCの壁紙を真っ黒に変えるなんて犯罪行為だ!
 →著作権侵害という犯罪行為は棚上げですか?

・Windows正規版が高すぎるからいけないんだろう!
 →十分値下げしてます。オフィス等109ドルから29ドルへ値引済
 →中国国産のRed Flag(紅旗) Linuxを選択することもできますよ

・発展途上国の利用者の意向を無視した行為だ!
 →特別扱いしろという意味ですか?
 →既に値下げもしているし数年にわたって警告も出してますよ!

日本も1990年前半までは違法コピーが蔓延していましたが、ここまで盗人猛々しい態度を堂々と取る人はいませんでしたね。

ニュースサイトのEnterprise Security Todayによれば、上海でインタビューした24歳の広告マンは、 「デスクトップが黒くなっただけで実害は無いから、これからも海賊版を使い続けるよ」とコメントしていました。

もちろん、こういった自分勝手な主張をしている人だけでなく、 権利の意味を理解して今回のマイクロソフトの措置に理解を示している中国ソフトウェア連盟のような組織もありますが、 一般市民には上記の認識が多いようです。


中国当局の対応はどうかといえば、中国国家版権局の閻暁宏副局長は10/27、マイクロソフトがWindows Updateの機能を通じて今年の8月以降、自動更新を行った「ブラックスクリーン」の海賊版対策に付いて、 「マイクロソフトをはじめとする権利者の合法的な権利保護行為を支持するが、 権利保護に当たっては適切な方法を取るよう注意を促すべきであり、今回の措置についてはなお検討が必要」(10月29日付け人民網) とするコメントを発表しました。

中国内の情勢を慎重に踏まえた上でこのコメントを出しており、 マイクロソフトの姿勢を概ね支持しつつ市民の不満にも配慮した内容になっています。ただし事実上、 当局が強制力を持った権利保護行為を認めたということであり、今後、 他のベンダーもアクティベーションによる権利保護をさらに強力に推進する可能性があります。

もっとも、ソフトウェアをモノとして販売するビジネスモデル自体、いつまで続くのか分からないのが昨今のこの業界です。SaaS、 クラウドコンピューティングの台頭によって、今後オンラインでソフトウェアの機能を提供するところはどんどん増えていくことでしょう。

Windowsがモノ売りからサービス消費型に変わることができれば、 こういったITモラルハザードから一切開放されるに違いありません。

posted by 吉澤準特 at 21:33 | Comment(3) | TrackBack(0) | 業界裏話





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