ゆうちょ銀行で7/12の15時過ぎにシステムトラブルが生じ、ATMから提携先金融機関への振込ができなくなりました。その後、21時までに一部機能を復旧させています。
原因はストレージ障害によるものだと報道されています。Web上の情報では、全銀接続部分のサブシステムが停止している模様で、この部分はNTTデータがメンテナンスをしている旧大和銀行系の勘定系システムに該当すると思われます。
『ゆうちょ銀は日本IBM製メインフレームで動作する旧大和銀行の勘定系システム「NEWTON」を使い、全銀接続用システムを構築中だ。開発はNTTデータが担当している。』
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20080206/293193/単なるストレージ障害であれば、冗長構成のために自動切り替えで業務継続が可能なはずですが、今回、周辺系サブシステムが止まっているところをみると、SANストレージ本体の接続部がまとめて死んでしまっているのかもしれません。
今夜はNTTデータの方、日立の方、IBMの方の一部は徹夜でしょうか。ご愁傷さまです。続報があり次第、情報をアップデートします。
(7/13追記)
7/13 朝8時50分に完全復旧した旨がゆうちょ銀行のウェブサイトでプレスリリースされました。システム障害のニュースでおなじみのITproでは今回のトラブルを以下のように報道しています。
『トラブルがあったのは、この全銀システムとゆうちょ銀の勘定系をつなぐ、全銀接続用システムだ。同システムは、旧大和銀行の勘定系システム
「NEWTON」をベースにNTTデータが構築したもので、日本IBM製のメインフレーム上で動作する。
ゆうちょ銀はトラブルの原因を「ハードウエアの障害であることは分かったが、詳しい原因は調査中」(ゆうちょ銀広報)としており、障害があったハードウエアが何であるかは公表していない。
システムトラブルは7月12日午後3時22分ごろに発生し、「ゆうちょ銀から他行への送金」、「他行からゆうちょ銀への送金」、「ゆうちょ銀キャッシュ
カードの他行ATMでの利用」、「他行キャッシュカードのゆうちょ銀ATMでの利用」ができなくなった。
障害発生後、システムは段階的に復旧した。まず12日午後20時38分に、ゆうちょ銀のキャッシュカードの他行ATMでの利用、他行のキャッシュカード
のゆうちょ銀ATMでの利用が可能になった。13日午前8時30分には、他行からゆうちょ銀への送金が可能になった。同日午前8時50分にゆうちょ銀から
他行への送金ができるようになったことで、システムは完全に復旧した。』
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20100713/350216/
今回の原因がストレージのどこにあるかは明確になっていませんが、ストレージ部分が単一障害点になっているシステムは世の中に山のようにあることは想像に難くありません。なにせ、数年前のシステムならストレージの可用性向上に間違いなくスケールアップ型のSANストレージが採用されているからです。DBの並列処理によるストレージのスケールアウト型の冗長構成を採用しているシステムは全体のほんの一握りです。
あなたの関わっているシステムは、ストレージが単一障害点(SPOF)に陥っていませんか?
posted by 吉澤準特 at 04:21
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