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2010年09月28日

米政府にも屈するブラックベリーに将来はあるか?
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以前のエントリーで、サウジアラビア当局の強い圧力に屈して通信内容を開示することを認めたブラックベリーの話をしましたが、ついに米政府も腰を上げたようです。

asahi.com(朝日新聞社):米、ネット傍受強化へ法案 ブラックベリー解読も視野 - 国際

『米政府は、暗号通信を解読したり、元に戻したりして当局に提供できる用意などを通信会社に義務づける。関連法案の成立を来年にも連邦議会に働きかける見通しだ。法案は、高度な暗号化が売り物で米国で広く使われているカナダのスマートフォン「ブラックベリー」の通信傍受も視野に入れており、国外から米国向けにサービスする通信会社も規制する方向。』

日本では通信を傍受することは建前上禁止されていますが、サウジアラビア・アラブ首長国連邦・インド・米国は、積極的なテロリスト検挙のために、あらゆる手段で情報収集できるよう、合法化を進める方針です。

それにしても、暗号化が高度すぎて当局が監視できないために狙い撃ちにされているRIM社のブラックベリー、今まで同社の強みだったはずなのですが、なんとも皮肉なものです。ちなみに、RIM社のCEOは今年の8月に次のような声を上げていました。

『インターネットではあれもこれも暗号化されている。BlackBerryだけの問題ではない。インターネットが問題と言うのなら、インターネットを遮断すべきだ。』
http://japan.cnet.com/news/business/story/0,3800104746,20418063,00.htm

CEOのメッセージはもっともですが、反体制的な活動を抑制したい国々は、これからどんどんブラックベリーへの規制を強めていくでしょう。その結果、ブラックベリーはこれまでのセキュアなアーキテクチャを捨てるという選択をするかもしれませんね。
posted by 吉澤準特 at 16:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 注目記事

2010年09月27日

コンサルタントを虚業と切り捨てられる姿勢
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「コンサルタント業は虚業だ。」

「奴らは、こちらが用意したものを机上でこねくりまわし、資料を作っておしまい。現場のことを何にも分かっていないから、経営層にもトンチンカンなことを言って、状況をさらに悪化させる。考えるだけの楽な仕事だよ。」

そういった声を私も時々耳にします。

そもそも「虚業」とは何かを整理しておきましょう。この言葉は「実業」とセットで使うことが多いです。知人やWebから見聞きしたかぎりでは、次のように示すことができます。

・実業
→具体的なモノを生み出す仕事

・虚業
→具体的なモノを何も生み出さない仕事
→他人が何かを生み出せるよう手助けする仕事

多くの人の感覚では、他人のフンドシで何かをするのは虚業だと捉えているようです。そういう意味では確かにコンサルタント業は虚業ですね。何せ、他人がやっていることに対して助言したり、これからやろうとすることについて計画を立てたりすることが生業なのですから。

この認識に対して、あるコンサルタントはこう語ります。

「もとが誰のフンドシなのかで仕事の質に優劣をつけて貶めるのはおかしい。たとえば、「机上でこねくりまわし、資料を作っておしまい」というシンプルな表現の裏側には、様々なデータを突き合わせて納得できるストーリーを作り上げるために努力しているコンサルタント達がいる。現場から上がってくる情報は断片的なものが多く、整合性の取れたひとまとまりの情報を作り上げるのは、思いのほか手間が掛かる。」

「もちろん、出てきた資料が後続フェーズで使えない代物というなら話にならない。ただ、使えない代物になってしまっている原因は、クライアント側にもある。社内担当者が変わってしまったから内容が分からない、社内展開がうまくできなかったから、改めて計画修正が必要になってしまった。そんな理由が多いのも事実だ。」

このコンサルタントの主張のポイントは、別にコンサルタント業が虚業か否かという話ではありません。虚業という貶めた見方をするヒトの仕事への姿勢について、「そのスタンスでいいのか?」という疑問を呈しているのです。

実行フェーズには関与しないという点に注目して、現場を知らず、モノを生み出していないと軽んじる姿勢を批判は確かによろしくないと思いますが、実際の世の中は虚業に対してますます風当たりが強くなっていますし、殊に、IT業界では、計画フェーズと実行フェーズの両方を責任をもって推進してくれる外部パートナーの存在が強く求められています。

クライアントが成熟し、賢くなればなるほど、計画フェーズの内製化が進みます。ピンポイントでのアドバイザリー業務は残ると思いますが、企画立案だけをする外部業者はどんどん仕事の規模が縮小していくだろうという予想は、昨今のジョブで私が持ち得ているものです。

大企業には、コンサルティング業を「虚業」と言って切り捨てるくらいの内的成熟が求められています。そして、コンサルティングファームは、虚業だけに留まらない実行力が必要です。これからの10年、コンサルティング業界の仕事は大きく変容するかもしれません。

参考までに、Web上で数多にあるコンサルタントの虚業論をまとめたエントリーを紹介しておきます。

http://d.hatena.ne.jp/yo4ma3/20100802/1280764001

論点は以下のとおり。

    * 他人への貢献度が高いか、否か
    * クライアントが自分で出来るか、否か
    * 成果に再現性があるか、否か
    * 後に引き継ぐ人のことを、考えた仕事をしているか、否か
    * 価値が発生する"場"がサービス提供の場か、否か
    * 価値の測定ができるか、否か
    * 実行するか、否か
    * 作業内容を秘密にするか、否か
    * 成果が形に残るか、否か etc

posted by 吉澤準特 at 14:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | 業界裏話

2010年09月08日

Oracle Master 9iがついに終了
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Oracle MasterといえばDBエンジニアの登竜門です。なかでも、DBパラメータの一部が自動最適化されるようになった9iの登場はOracle Masterの試験内容をちょっとだけ簡単にしてくれたので、私の記憶に色濃く残っています。

そんなOracle9iのOracle Master試験が2010年9月、つまり今月、ついに提供が終了するというアナウンスがOracle社から出されました。

http://www.oracle.com/global/jp/education/certification/news/index.html#20100301


私、Oracle Master8iのGoldを所有しているのですが、さすがに資格アップグレードをする気力はありません。さようなら、わたしのOracle Master・・・
posted by 吉澤準特 at 13:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 徒然コメント

2010年09月06日

シスコのスカイプ買収の可能性
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数年前にIBM、HP、Oracleの買収戦争が勃発し、並み居るBIベンダーは買収されてしまった経緯があります。先日、IntelがMacfeeを買収したことは記憶に新しいですが、その流れを受けて、セキュリティベンダーや通信ネットワークベンダーの合従連衡がまた発生しそうな気配です。

コンピューターワールドでは、こんな気になる記事が載っていました。

『Skypeは、VoIPコミュニケーション分野で最も有名なブランドの1つだ。もし、Skypeを買収できれば、Ciscoは自社の戦略上、貴重な技術と知的財産を手に入れることになる。VoIPはユニファイド・コミュニケーションの基盤であり、SkypeはCiscoに、米国Microsoftなどユニファイド・コミュニケーション分野での従来からのライバルや、米国Googleのような新たなライバルと戦うためのツールをもたらすと予想される。 Googleは先ごろ、「Gmail」から「Google Voice」サービスを使って一般電話への音声通話発信ができるサービスをリリースしている。

もっとも、Ciscoは、Skypeを傘下に収めることによる戦略的な優位性だけを念頭に置いているのではないかもしれない。この2週間で米国Intelは、セキュリティ・ベンダーの米国McAfee、ドイツのInfineon Technologiesの無線ソリューション事業を買収する計画を相次いで発表。米国Hewlett-Packard(HP)と米国Dellは、クラウドに利用できる仮想化ストレージを提供する米国3PARを巡って熾烈な買収合戦を繰り広げている。

IT業界は、「新興企業が台頭する段階から、こうした企業が買収され、大手が合従連衡する業界再編へ」というサイクルをたどっているように見える。IT業界では、にわかにM&Aブームが巻き起こりつつあるようだ。そしてCiscoは、魅力的な買収の標的かもしれない。Skype を手に入れれば、買収先としてのCiscoの価値は一段と高まりそうだ。』
http://www.computerworld.jp/topics/voip/189133.html

株を買うなら今のうちかも。

posted by 吉澤準特 at 11:40 | Comment(0) | 注目記事

2010年09月03日

世界で2番目に違法コピー率が低い日本で、世界最高の和解金
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日本の違法コピー率が何%であるか御存知ですか?

BSA(Business Software Alliance)が毎年5月に発表している世界ソフトウェア違法コピー調査では、2003年時点で29%(1800億円)のソフトウェアが違法コピーとして日本に存在していると推測されています。この割合は徐々に下がっており、2009年時点では日本は21%にまで改善しました。それでもまだ1700億円の損害額と言われています。

驚くべきことに、これでも世界ベスト2位のコピー率なんですよね。1位は米国で20%です。逆に、ワースト1はグルジアで95%!でした。具体的に表現すると、5本の正規版が売れるあいだに95本の海賊版が流通する、ということです。中国でさえ79%なのに。

(第7回世界ソフトウェア違法コピー調査レポート)
image
http://www.bsa.or.jp/file/09_Piracy_Study_Japanese.pdf

そんな比較的平和な日本で、一社単独として世界最高額の違法コピー和解金が成立したという発表がBSAからありました。

関西に所在するメーカー内からBSAへ内部告発があり、BSAからの指摘を受けて同メーカーが社内調査を実施したところ、イラストレーター、オートCAD、ファイルメーカープロ、MSオフィスなど3913本の違法コピーが発見されたそうです。

その結果、ソフトウェアベンダーとの間で3.15億円の和解金が成立したと報道されています。罰則金自体で、1本あたり約8万円の支払いがなされたと読み取れるため、実際には3913本の正規ライセンス購入費用も別途必要です。イラストレーターなどは10万円を超えるため、平均的に考えても、さらに3億円以上の出費が生じるのではないでしょうか。

ハインリッヒの法則では、発生した1件の重大事象の裏には29件の未発覚な重大事象があり、さらに未発覚でやや軽微な事象が300件あると言われています。それに当てはめると、今回の3億円和解金の事件の裏には、これと同等以上の違法コピー問題を抱える企業が30社以上、和解金数千万円レベルの企業なら 300社以上いることになります。

ソフトウェアビジネスをやるなら、一番取りそこねが少ないのはSaaSによるサービス提供、次いでオンラインアクティベーションを前提としたパッケージ販売。しかし、いずれもインターネットに接続するためのネットワークが必要です。残念ながら、ソフトウェアベンダーは地道な努力を続けるしか無いですね。密告制度の強化と世間へのアピール(刷り込み)をするくらいでしょう。

BSAの違法コピー調査が必要なくなる日は来るのでしょうか。

※参考
違法コピー数は、「当該年度に稼動しているPCにインストールされたソフトウェア総数」と、「当該年度に正規に出荷されたソフトウェアの本数」との差によって算出しているとBSAは説明しています。前者は地道なサンプル調査、後者はIDCなどの協力を得てデータを取得しているみたいですよ。今年5月の調査では、PC8.2億台を総数と見積もってます。

(違法コピー率の算出方法(英語))
http://portal.bsa.org/globalpiracy2009/index.html

posted by 吉澤準特 at 09:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | 業界裏話





【IT業界の裏話】過去コラム(No.1-337)
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