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『外資系企業に住む住人の視点からIT業界の出来事を伝えます。』

資料作成本の最後の秘境『ワード』を対象とした外資系コンサルの資料作成テクニックが1冊の本になりました。2017年3月29日に発売されています。
※購入頂きました皆様、ありがとうございます。
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gaishi_word_201703_new.jpg
累計数十万部を数える「外資系〜シリーズ」には「スライド作成術」と「Excel作成術」がありますが、ワード向けの本はありませんでした。パワーポイントとエクセルは一生懸命練習するのに、ワードの作成法を学ぶ人はほとんどいません。見よう見まねの作成が繰り返され、ワード文書はどんどん読みづらい存在になっています。その結果、「ワード文書は扱いにくい」と考えられるようになりました。この本は、最後の秘境、ワード向けの「文書作成術」です。優れたWord文書を効率よく作成する方法を知り、適材適所でビジネス文書を作り分ける術を自分のものにしましょう。


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2012年07月28日

ロジカルシンキング、ラテラルシンキング、クリティカルシンキングで使うフレームワークの一覧表
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ビジネス思考法の根幹となっている3つの思考法、ロジカルシンキング(垂直思考)、ラテラルシンキング(水平思考)、クリティカルシンキング(探求思考)について、頻出のフレームワークを整理してみました。

ロジカルシンキングは演繹法/帰納法という発想アプローチに基いて、「広がり」、「深さ」、「並び」、「つながり」の切り口で9つのフレームワークがよく使われます。

  • MECE
  • ベン図
  • ロジックツリー
  • ピラミッドストラクチャー
  • IPO
  • TOC
  • ストーリー法
  • 因果関係・相関関係
  • 親和図法

ラテラルシンキングは類推思考/仮説思考という発想アプローチに基いて、「ひらめき」、「ムリヤリ」、「マネ」の切り口で5つのフレームワークがよく使われます。

  • ブレインストーミング
  • 欠点希望点列挙法
  • SCAMPER
  • ミメーシス・ミミック
  • シネクテクス法

クリティカルシンキングは弁証法/背理法という発想アプローチに基いて、「見える化」、「対比」、「思い込み」の切り口で8つのフレームワークがよく使われます。

  • ヒストグラム
  • BATNA/ZOPA
  • プロコン
  • フィットギャップ分析
  • ジレンマ
  • PAC思考
  • オッカムの剃刀
  • 認知バイアス

それぞれの思考法ごとにもう少し詳しくフレームワークモデルを説明すると、次の通りになります。3つの思考法で10種22個のフレームワークがよく使われているため、これらのビジネスフレームワークをよく知ることで、仕事に対してもっと効率良く取り組めるようになると思います。

■ ロジカルシンキングでよく使うフレームワーク

“広がり”では、「MECE」(ミーシー)と「ベン図」がよく使われます。前者は要素を漏れなくダブりなく分類する方法、後者はMECEを図であらわすための表現方法です。

”深さ“では、「ロジックツリー」と「ピラミッドストラクチャ−」が頻出です。前者はトップダウンで対象を検討可能な粒にまで単純化し、後者はそれをボトムアップから積み上げて頂点にあたる結論を確かめます。

”並び“では、「Input Process Output」(アイピーオー)と「Theory Of Constrains」(ティーオーシー)と「ストーリー法」が有名です。1つ目は開始条件と終了条件の確認、2つ目は作業上のボトルネック発見、3つ目は順序立てによる出来事の整合性チェックを目的とします。

”つながり“では、「因果関係・相関関係」と「親和図法」(しんわずほう)が重要になります。前者は各要素の相互影響やその理由を見つけ出し、後者は問題のグループ化による根本原因の発見に役立てます。

■ ラテラルシンキングでよく使うフレームワーク

“ひらめき”では、「ブレインストーミング」がよく使われます。批判を伴わず、自由にのびのびと発想を引き出す方法です。

”ムリヤリ“では、「欠点希望点列挙法」と 「SCAMPER」(スキャンパー)が頻出です。前者は改善点や追加点を意識的に掘り起こし、後者は代用や入れ替えなどを強制的に発想させるパターンに沿って新しい発見につなげます。

”マネ“では、「ミメーシス・ミミック」と「シネクテクス法」が有名です。前者は成功事例を分析して自分に当てはめるアプローチであり、ミメーシスは感動を再現、ミミックは機能や性質面を再現できるようアレンジします。

他の思考法と比較して”よく使われるフレームワーク“の数が少ないですが、そもそも新発想というものは型通りにはめ込んで得ることが難しいものであり、その中でもここに挙げられているフレームワークは、多くの人がこれまで使い続けてきた有用性の高いものだと言えます。

■ クリティカルシンキングでよく使うフレームワーク

“見える化”では、「ヒストグラム」と「BATNA/ZOPA(Best Alternative To Negotiated Agreement / Zone of Possible Agreement)」(バトナ/ゾーパ)がよく使われます。 前者は要素のバラつき具合を知る方法、後者はお互いの言い分を見極めて交渉を有利に進める方法になります。

”対比“では、「プロコン」と「Fit & Gap分析」(フィットギャップ分析)と「ジレンマ(両刀論法)」が有名です。1つ目は選択肢の比較による最適なものの洗い出しに用い、 2つ目はやりたいことと出来ることを重ね合わせて差異を捉える方法、3つ目は最悪の選択を避ける新しい選択肢を見つけるために活用されるものです。

”思いこみ“では、「PAC思考(Premise Assumption Conclusion)」(パック思考)と「オッカムの剃刀」と「認知バイアス」が有名です。1つ目は前提・仮説・結論の論理構造の検証、2つ目は複雑さを取り除いたシンプルイズベストなアプローチの発見、3つ目は偏見や偏向といった一方的な解釈の排除を目的としています。

上記の各フレームワークの解説を詳しく知りたい場合は、「ビジネス思考法使いこなしブック」の中身を確認してもらえると嬉しく思います。

posted by 吉澤準特 at 22:41 | Comment(0) | コンサルタント御用達

2012年07月20日

神田明神のIT情報安全守護だけじゃ足りない! ファーストサーバ事件に思うクラウド特約保険の有効性
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IT業界人ならば、ファーストサーバ事件を知らない人はいないと思います。

念のために説明すると、レンタルサーバ会社の草分けとして知られるファーストサーバ社にて、2012年6月20日17時頃に大規模障害が発生し、5000社を超える企業の顧客データが消滅するという事態が発生しました。

本番サーバとバックアップサーバの双方に向けてファイル削除を伴うスクリプトを実行したところ、削除対象範囲の絞り込みを忘れてしまったために、多数の顧客データも誤って削除されてしまったことが同社ウェブサイトにて公表されています。

※詳しくは以前のエントリーを参照
http://it-ura.seesaa.net/article/277291746.html

この事件以前は、「クラウド上にデータを保持しているからバックアップを敢えて取得する必要はない」と主張する人もしばしば見受けられましたが、事件後1か月が経ってもまだ影響を引きずっている企業サイトを見ると、やはり自分の身は自分で守るしかないのだなと実感します。


せめて、自社システムが復旧するまでに掛った費用はクラウドベンダーが負担してほしい、そう思いたくなるでしょうが、クラウドサービスの契約書には絶対にそんなことは書かれていません。むしろ、「データ損失に際して責任は取らない」という文言が随所にちりばめられていますから、それも無理。

せっかく便利で安価な仕組みなのに、これでは実用性にいまいち欠けると思いませんか?


実は同じことを考えている人たちが三井住友海上にいました。彼らが売りに出しているのは、ずばり、「クラウド特約付きコンピュータ総合保険」という保険商品です。代理店であるNECファシリティーズ社のウェブサイトでは「クラウドプロテクター」という名前で説明されています。


○クラウドサービス利用者のための新しい保険
http://www.necf.jp/solution-service/insurance/cloud_protector/index.html

クラウドサービスベンダー+クラウドサービスユーザー

・ITビジネスに関する今までの保険は、ベンダーが顧客の賠償請求に対応するために加入する “賠償責任保険”( ITプロテクター等)であり、システムを引き渡す従来型SI業務を想定したものでした。

・クラウドサービスでは、契約条項や利用規約によってベンダーの責任範囲はかなり限定される為、障害が発生した際に損失を負うこととなるのは、多くの場合ユーザーとなります。

・NECファシリティーズでは、このユーザーが負うリスクに着目し自らヘッジできる保険を構想、三井住友海上によって商品化された保険が「クラウドプロテクター」です。

・一般的に、保険の加入に際しては補償の対象となる加入者自身のリスク評価を行いますが、「クラウドプロテクター」ではベンダーのサービス内容を事前に確認させていただくことにより、加入者であるクラウドユーザーからの情報提供は省略されます。

・本保険は、ユーザーのみならずクラウドベンダーのビジネスをサポートする役割(保険によるサービスの差別化)も果たすと考えられます。ユーザー、ベンダー双方を支援できるものと期待しております。


自前のシステムで障害が発生した際の復旧コストを支払う保険商品(ITプロテクター)はこれまでもありましたが、ITプロテクターではクラウドサービス上の障害復旧は対象となっていないため、いざという時の対処が不安でクラウドを選んでこなかった人がいたかもしれません。

しかし、これからは以下の条件に合致すれば保険金が支払われます。

・データやプログラム等の再作成・再取得・修復に要した費用
・営業を継続するために追加で生じた費用
・事故によって喪失した利益(不稼動損害)

支払い限度額は5000万円、掛け金は月額5万円強です。国内のデータセンターを利用しているクラウドベンダーのサービスだけが対象になります。

もともとは東日本大震災を受けた大規模震災向けの保険商品ですが、ファーストサーバのデータ消失事件でも適用できたことでしょう。この保険商品が発表されたのは2012年2月ですから、保険金を受け取れた企業はほとんどないと思われますけどね。

クラウドベンダーも、サービス契約時にこういった保険商品をタイアップで売り込むというセールスもありなんじゃないかなと思います。

posted by 吉澤準特 at 02:45 | Comment(0) | 業界裏話

2012年07月06日

プログラマのセリフをジブリっぽく言ってみた「ウソじゃないもん!本当にさっきまで動いていたんだもん!」
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最近Twitter上で流行っているハッシュタグに「#プログラマのセリフをジブリっぽく言ってみた」というものがあります。あまりにも悲哀に満ちたセリフが多い割には、なんだかたくましさを感じることもできたので、いくつか紹介してみましょう。


○ウソじゃないもん!本当にさっきまで動いていたんだもん!
→トトロのメイちゃん。デモの直前でシステム停止でしょうか。
大人が言ったら一蹴されるレベルの言い訳ですが、
小学生以下なら許せてしまうかもしれません。

○黙れ小僧!お前にSunが救えるか!
→もののけ姫から、サン違いです。
結局Sun(マイクロシステムズ)は救われたと言えるのでしょうか。
一応スパークもJavaコミュニティも生き残ってますからOK?

○システムエンジニア? 大層な肩書きだねぇ。
いいかい、これからあんたはプログラマだ!

→千と千尋の神隠しで湯婆―婆に吐かれる一言。
「すみません、肩書き水増ししてました」と謝るSEが浮かびます。
20年前のPGと今のSEはやってること同じかも。
そして、5年後にはパラメーター設定しかやらなくなるんですよ。

○奴(バグ)はとんでもないものを盗んでいきました。あなたの休暇です。
→カリオストロの城で銭形のとっつぁんです。
洒落になりません、やめてください。思い出したくないです。
バグの部分を障害や故障という言葉に置き換えると、
運用担当者が冷や汗をかきはじめます。

○それでもいい。サンはviで、私はemacsで暮らそう。共に生きよう
→もののけ姫から。残念ですが、vi派はemacsを邪道と思ってますし、
emacs派はviをNotepad並のダメラインエディタだと思ってますから
和解などありえないのですよ!
Windoes管理者にはまったく関係ない話ですけど。

○とれねぇバグはただの仕様だ
→紅の豚でポルコロッソがつぶやいた一言から。
バグを仕様と言い張るのは最早業界の標準様式です。
仕様なんだから仕方ないですよねぇ、、瑕疵じゃないですもん。
直したかったら仕様変更の費用が必要ですよ。

○「きちゃダメー!(就活生に対して)」
→風の谷のナウシカにて、幼いナウシカがオームを隠すシーンから。
ここはブラック企業の巣窟ですから、来ても不幸になるだけ!
そんな強いメッセージを感じます。労基署に向けてもいいですね。

○なんでプログラマはすぐ辞めてしまうん?
→セツコ、それはな彼らは使い捨ての肉体労働者だからだよ・・・
そんな悲哀な回答が頭に浮かんだ人はデスマーチの犠牲者でしょう。
火垂るの墓のセツコが言うと、何でも切なく感じます。

○40秒でビルドしなっ!
→ラピュタの空賊団リーダーのセリフから。
Antを使ってオートビルドをしているから大丈夫!
ウォーターフォールなプロジェクトでは夢のまた夢ですけど。

○きれいな設計と日程ではプログラマもバグを出さないとわかったの
→風の谷のナウシカから。腐界の植物もキレイな環境なら無毒。
システム構築プロジェクトだって、まともな日程と要員さえあれば
オンバジェット・オンスケジュールでリリースできるんです。

○わしらのリーダー様はこんなコードでもキレイじゃと言ってくださる
→風の谷のナウシカから、谷の住人の一言です。
いくら身内贔屓だと言えども、後からメンテできないコードはダメ!

○あっはっは…みろ…!人がゴミのようだ…(徹夜明けのタコ部屋にて)
→天空の城ラピュタから、力を手に入れたムスカの一言。
プロジェクトメンバーが自虐をこめて言うなら悲哀がありますが、
プライムベンダー様がこれを呟いたら袋叩きです。

○サーバが落ち込んだりもするけれど、明日はのうきです。
→魔女の宅急便から、作品のキャッチコピーです。
いやいやいや、明日は納期でシステム停止級のバグが残ってるのは
いくらなんでもヤバいですよ!明らかな瑕疵ですよ!

他にも秀逸なものがあれば、随時追加します。皆さんも面白いものがあればコメントやブクマでお知らせください。

posted by 吉澤準特 at 10:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | 業界裏話

音信不通になってしまった開発者とその製品名を公開中
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世の中には数多くのソフトウェアがあります。エンタープライズ向けの製品から中小企業や個人事業主をターゲットにした製品、個人利用を想定した小規模なものまで、様々なソフトウェアで溢れています。利用者の多いソフトウェアは頻繁なアップデートを繰り返し、性能向上や機能追加だけでなく、発見された脆弱性を解消するセキュリティパッチの反映なども行われます。

私たちはつい、「それらソフトウェアはいつまでも保守サポートが行われる」と思いこんでしまいますが、製作者が途中でソフトウェアの更新をやめてしまうケースは多々あります。その場合、セキュリティ面の問題から、ふつうはそのソフトウェアの利用を取りやめるのですが、なにかトラブルに遭った場合にどうやっても作者に連絡が取れなくて困ってしまうケースもあるでしょう。

実は、皆さんが知っている情報処理機構(IPA)という経産省の外郭団体では、連絡先が分からなくなった製作者の一覧表を2011年9月からネット上で公開しています。2012年6月までに分かっている連絡不能開発者の情報は以下の通りです。

http://jvn.jp/reply/index.html

(1)連絡不能開発者一覧(製品開発者名)の公表状況
「連絡不能開発者一覧」にある「製品開発者名」の公表件数の累計は2012年第1四半期までで109件、今回新たに2件を公表し、合計111件となりました。

(2)連絡不能開発者一覧(製品情報)の公表状況
2012年第1四半期に「製品開発者名」を8件公表しましたが、その全てが公表後一定期間(約3か月)経過後も連絡が取れず調整が滞っており、広く関係者からの情報提供を求めるために「製品開発者名」に加え製品情報(具体的な対象製品の名称およびバージョン)を公表しました。

(3)製品開発者情報の公開調査結果
2012年第1四半期での公表中件数97件のうち、2012年第2四半期に製品開発者から応答があった1件を一覧から削除し製品開発者と調整を再開しました。今回新たに公表した2件と合計し、2012年6月22日時点の公表中件数は98件となります。

図1.2012年2Qの公表および削除の状況

図2.製品開発者情報の公開調査の内訳

Japan Vulnerability Notesという名前で公開されています。開発者の詳細を見てみると、その多くがWebアプリケーションであることが分かります。もしかして、あなたが使っているそのCGIやPHPアプリも、該当しているかもしれませんよ。

posted by 吉澤準特 at 00:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | 業界裏話

2012年07月03日

Mixi、LinkedInの障害を引き起こしたLinuxのうるう秒バグと、OSSへの信頼低下
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2012年7月1日午前0時(グリニッジ標準時:日本時間は+9時間)、大方の予想通り、いくつかのサイトで障害が発生しました。これらは「うるう秒」によって引き起こされたトラブルです。

うるう秒の説明は朝日新聞の科学欄がわかり易く説明していました。

正確な時間を刻む原子時計を、地球の自転の遅れに合わせて調整する「うるう秒」が1日午前、3年半ぶりに挿入された。日本の標準時を決めている情報通信研究機構(東京都小金井市)には、その瞬間を確かめようと1千人以上が訪れ、「1秒だけ長い休日」を楽しんだ。 午前8時59分50秒。カメラを構えた人の群れから、自然にカウントダウンの声が上がる。……58秒、59秒。そして普段は存在しない「60秒」が電光掲示板に表示されると、歓声と拍手がわき起こった。

うるう秒は、極めて正確な原子時計の登場で人類が時刻の基準としてきた地球の自転速度のわずかな揺らぎが問題になってでき、1972年に最初の1秒が挿入された。これまでに24回あったが、挿入の有無は天体観測の結果によるため不定期で、前回は日本時間の2009年1月1日午前9時直前だった。

このうるう秒がシステムトラブルを引き起こす原因となりうるのは、時刻トリガーで何らかの処理が実行される仕組みで、59分60秒目とその1秒後(00分00秒目)のどちらでも同じプログラムが実行されてしまうようなロジックになっていたりすることがあるからです。

多くのコンピューティングシステムはネットワーク・タイム・プロトコル(NTP)を使って国際原子時と同期していますが、今回、以下の巨大システムは、1秒が追加された場合の対処(うるう秒対応)に失敗しました。

・ミクシィ :SNS
→Linuxカーネルのバグでサーバ通信障害で4時間停止
・Reddit :リンク共有サイト
→Apache Cassandraのうるう秒に関する障害発生
・StumbleUpon :Webレコメンデーションサービス
・Yelp :レストランガイド
・foursquare :SNSタイプの地理情報共有サービス
・LinkedIn :ビジネス型SNS
・Mozilla :ブラウザサービス

大別すると、Linuxカーネルのバグと、オープンソース(Apache系プロダクトのいくつか、Hadoop)のバグによるものが多いようです。またLotus Dominoでは、適切が適切でないと影響を受けたようです。

過去のうるう秒対応ではこれほど大きなサービスダウンの影響はなかったと記憶していますが、今回はLinuxカーネルによってシステムリソースの使用率が100%になるなどして、稼働中のミドルウェア(JavaやMySQL)の挙動を怪しくしてしまったシステムが数多かったのではないかと思います。

余談ですが、このうるう秒に関する障害のちょっと前には、Amazon Web Serviceを提供するデータセンターが落雷で大規模停止を伴ったという不幸もありました。
http://wirelesswire.jp/Watching_World/201207021021.html

現地時間29日夜半からAmazon Web Service(AWS)のシステムが正常に作動しなくなった。具体的には、アマゾンの提供する「Elastic Compute」「Elastic Cache」「Elastic MapReduce」「 Relational Database Services」などが1時間以上使えない状態が続いたという。

Amazonのシステム障害は6月に入って2度目とのこと。価格が安価であるがゆえに利用ユーザは非常に多く、その影響範囲も広範に渡りました。こういった事件を理由として、クラウドサービスの信頼性に疑問を持つ人はまた増えてしまったことでしょう。

OSSやパブリッククラウドなど、インフラ部分への信頼性を確保するための取り組みを、ユーザ企業のIT部門はさらに求められるのでしょうね。そういった動きがあると、面倒を嫌う体質の企業では、特定ベンダーが提供するプロプライエタリな製品の利用に偏ってしまうかもしれません。

posted by 吉澤準特 at 07:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | 業界裏話





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