2005年1月12日発行
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■■ IT業界の裏話 No.0106
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発刊総数:1917部 http://it-ura.seesaa.net/
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▼INDEX▼
■ ご挨拶
■ 徒然コメント :楽天ポイント事件
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■ ご挨拶
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どうも、エンジニアAです。
前回、1/3に楽天からのお年玉と称して皆様にお知らせした件につきま
して、現在、楽天側が動き始めたことにより、色々と騒ぎになっている
ようです。
そこで今回は、この楽天ポイント事件について話をしたいと思います。
mixiをされている方、マイミク登録してくれると嬉しいです。
まだまだ募集しております。
http://mixi.jp/show_friend.pl?id=283143
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■ 徒然コメント :楽天ポイント事件
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今回の楽天ポイントキャンペーンにつきまして、当メルマガで読者の皆
様にお勧めしたため、不快な思いを感じられた方がいるかと存じます。
まずは心よりお詫びいたします。
楽天からのポイント無効通知と支払請求のメールが来たブログに書き込
んでいただいた方もいらっしゃいましたが、それは下記文面のメールの
ことだと思います。
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平素は楽天市場をご利用いただきありがとうございます。
楽天市場では、先日来より各種サイトで「楽天ブックスポイント
プレゼント」を行っておりました。
しかしながら、キャンペーンの趣旨とは異なった利用が多数散見
されましたため、今回のキャンペーンは誠に勝手ながら
中止とさせていただくこととなりました。
[付与されたポイントについて]
当該キャンペーンで獲得されました楽天スーパーポイントに
関しましては、取り消しの作業を行わせていただきます。
(ポイント獲得・利用履歴ページには「楽天ブックスポイントプレゼント
取り消し分」と表示され、マイナスポイントが表示されます。)
キャンペーンの趣旨にご賛同いただきましたお客様には大変
申し訳ございません。
なお、弊社が確認する中で、正規の利用であると判断されるお客様には
別途連絡をさせていただきます。
[すでに商品を受領されたお客様について]
お客様が商品購入時に利用されたポイント分の代金については、
お客様に代わって弊社(楽天)が店舗へ入金の処理をしております。
つきましては、ご利用ポイント分を弊社(楽天)よりお客様へ請求を
させていただきます。
[商品キャンセルについて]
ポイントを利用された商品のキャンセルにつきましては
店舗のキャンセル規定やお客様が注文されたタイミングにより対応が
異なります。詳細についてはご利用の店舗にお問い合わせください。
弊社といたしましてもこのような結果となり誠に遺憾に存じますが、
なにとぞご理解を賜りますようお願い申し上げます。
今後とも楽天市場をよろしくお願い申し上げます。
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これについては現在楽天から回答が出ていますが、複数アカウント
(数十、数百という単位)を新規に作成してポイントを利用したユーザ
以外には具体的に代金請求がされる可能性はないと言っていますから、
ご自分のアカウントを作成して注文をされた分に関しては支払請求され
ることもありません。
ご安心ください。
楽天の回答
→http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2006/01/10/10438.html
「あくまでも代金請求の可能性があるのは大量獲得者が対象であると説明。
また、大量獲得分についても現段階では「請求する可能性がある」とい
うことを意図したものであり、現在、請求しないという選択肢も含め検
討中だとしている。」
なお、朝日新聞では楽天の被害額が1000万〜2000万円程度の不正利用が
あったと伝えており、1アカウント2000ポイントと計算すると、5000〜
10000アカウントが不正取得されたということです。
→http://www.asahi.com/national/update/0111/TKY200601110212.html
今回の楽天ポイント事件は、Web上のトラブルには迅速な対応が必要にな
るということが改めて認識された事件であったと思います。
これまでも丸紅の1万円パソコン事件など、Eコマースサイトのトラブル
は瞬時に対応しないと傷口が広がる一方でしたね。
ところで、楽天のこれまでの対応は、企業コンプアライアンスの観点か
ら言えば下の下もいいところです。
まず第一に、1月4日の段階で複数の株主から楽天に本件に関する抗議が
なされているのに、それから5日間も対外的な対応を取らずに事態を悪化
させたこと。
なぜもっと早くポイントキャンペーンを停止しなかったのでしょう。
その割には、テナントへは「ポイント利用のオーダにはできるだけ対応
を引き延ばせ」という指示が出ていたことが複数のテナントオーナーの
証言から明らかになっています。
まずは、公式のアナウンスを行うべきでしょう。きちんと説明責任を果
たさなければ、現場の不信感を募らすばかりです。
第二に、途中で書き換えた楽天の規約の内容です。
書き換えられた規約には、複数アカウント取得によるポイント獲得は不
正であることを感じさせる言葉が追加されましたが、それを過去にさか
のぼって追及するという箇所が頂けません。
確かに楽天は規約を会員に断りなく書き換える権利を有していますが、
この記述は権利の濫用にあたります。
なぜなら、規約不十分で発生した損失は楽天側の落ち度にも関わらず、
その落ち度を全てユーザ側に押し付けることになるからです。
私が過去に関わったECサイト構築プロジェクトで利用規約を作成したこ
とがありますが、今回のような規約文に似た文言を入れようとした際に、
法務部から「やりすぎです」と言われました。
第三に、不正行為を行っていないユーザも含めて全てのポイントを無効
処理にした際、ユーザに誤解を与える表現を用いてしまったことです。
さらに悪いことに、ユーザが不安に感じていることが色々なところに
書き込みが広がり、必要以上に不安感を抱えさせてしまったように思え
ます。
なぜ、自社のサイト上で自分たちの考えをユーザにちゃんと伝わるよう
に説明しないのでしょう。
おそらく今週中に楽天から何らかの対応指針が示されるはずです。今後
もユーザの期待を裏切るような行為を続けるなら・・・・・
楽天の皆様方、決して道を誤らぬようお願いいたします。