2005年12月5日発行
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■■ IT業界の裏話 No.0098
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発刊総数:1832部 http://it-ura.seesaa.net/
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▼INDEX▼
■ ご挨拶
■ 業界裏話 :SOAと分散コンピューティングの違い
● ホットトピック :グリッドコンピューティング
● 特別レポートプレゼント
※■メルマガ/ブログで提供 ●メルマガのみ提供
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■ ご挨拶
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どうも、エンジニアAです。
第2回 まぐまぐBooksアワードにエントリーしてみました。
12月7日〜12月21日が投票期間になっているそうです。
おそらく、トップページ(http://www.mag2.com/)
から投票ページに移
動できると思います。次号は12/7以降になりそうなので、そのときにま
たお知らせします。
mixiをされている方、マイミク登録してくれると嬉しいです。
まだまだ募集しております。
http://mixi.jp/show_friend.pl?id=283143
今回も編集後記あります。いちばーん下に書いてます。
※編集後記はメルマガ限定です。
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■ 業界裏話 :SOAと分散コンピューティングの違い
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前号で、ESB(Enterprise Service Bus)の基本思想はSOAだと書
きましたが、今回はそのSOAについて考えます。
SOAの話をするとき、必ず出てくるのが「分散コンピューティング」
という用語です。
※分散オブジェクトとも分散プログラミングとも呼ばれてます
簡単に説明すると、社内の複数システムが相手側にある機能を利用する
ことを可能にする技術でして、同一企業内のシステム間で実装されるこ
とが多かったですね。
分散コンピューティングの代表例はCORBA(コルバ)やRMIが有
名です。詳細は割愛しますが、詳しく知りたい方はリンク先をご覧くだ
さい。
CORBAとは・・・ http://snipurl.com/kh5o (atmark IT)
RMIとは・・・・・ http://snipurl.com/kh5q (atmark IT)
さて、話を元に戻します。
分散コンピューティングの定義は分かったので、今度はSOAの定義を
再確認してみましょう。
前号のホットトピックでは以下のように紹介しました。
「SOAはアプリケーションあるいはその機能の一部を共通の『サービ
ス』としてコンポーネント化し、それらを必要に応じて組み合わせ
ることでシステムを構成しようとするアーキテクチャ。」
端的にいうと、相手システムにある機能を利用することを可能にする技
術でして、これまた分散コンピューティングと同じに思えます。
しかし、大きく異なるのはコンポーネントの結合度です。
SOAの基本概念にある「疎結合」という言葉が示すとおり、各コンポ
ネントやモジュールの結合度は、分散コンピューティングに比較して緩
いのです。
これはどういうことか?
分散コンピューティングでは、アプリケーションのコンパイル時に各コ
ンポーネントがリンクされてしまうため、相手システムの機能に変更が
加わった場合、こちらも再コンパイルしなければなりません。
※コンパイルとは、作成したプログラム(テキスト形式)をサーバが
実行可能な形式(バイナリ形式)に変換することです。システムの
再起動が必要になります。
一方で、SOAは、相手システムが機能変更を行おうと、こちら側は定
められたフォーマットでインターフェースを行うだけですから、影響は
ありません。
業務的な視点で考えてみましょうか。
あるECサイトはインターネットから24時間注文を受け付けており、
100万円/時間あたりの注文が発生しているとしましょう。
ある時、発注業務の一部が変更になったため、それに合わせて社内の
発注システムも更新されることになりました。
変更箇所は3箇所あり、1回ごとに発注システムは逐次コンパイルされま
す。これに対し、ECサイトのシステムは都度コンパイルが必要になり、
1回1時間ほどかかります。
このとき、分散コンピューティングとSOAでは、業務にどれだけの影
響がそれぞれ発生するでしょうか?
ハイ、簡単ですね。前者はマイナス300万円、後者は0円です。
如何でしょう、SOAがホットトピックになっている理由が分かって頂
けたでしょうか?
SOAに限らず、クライアントに提案するときや質問されたときに、正
しい受け答えができるよう心掛けたいものですね。
posted by 吉澤準特 at 21:45
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業界裏話