2006年8月17日発行
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■■ IT業界の裏話 No.0168
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発刊総数:3015部 http://it-ura.seesaa.net/
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▼INDEX▼
■ ご挨拶
■ 業界裏話 :IT業界のタブーが破られる その2
● ホットトピック :なぜ文書管理が必要なのか!?
● メルマガ紹介 :奇跡のマーケティング最強神話
● 特別レポート
※■メルマガ/ブログで提供 ●メルマガ読者のみ提供
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■ ご挨拶
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どうも、エンジニアAです。
惑星の定義が見直されたせいで、
占星術界が思わぬ影響を受けているというニュースを見ました。
かつて、天王星が発見された時、占星術界では、
「市民革命により人類の意識が変わったために現れた」
と説明したそうですが、一気に3つも惑星が増えたら
どう対応するのでしょうね。
http://tinyurl.com/g8myk
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■ 業界裏話 :IT業界のタブーが破られる その2
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165号で偽装請負の摘発を取り上げましたが、それについて読者の方から
お便りを頂いたのでご紹介します。
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こんにちは。私は以前そちらに”偽装請負”について意見を投稿させ
ていただきました。
実は今年に入ってから、私はいわゆる”偽装請負”で働いています。
今は、派遣会社も数多く、請負にも仕事が流出しているので、ひとつ
の派遣会社から仕事をとるのは難しいです。
仕方ないと思いつつ、働きはじめて、もうすぐ1年を迎えます。
私は3重派遣で今の請負先で仕事をしていますが、ある日、私は請負
先の会社で支払書を見てしまいました。それは私の一次下請けに、幾
ら払っているかの金額が記載されているものでした。
その金額は40万円。
私はひと月24万円貰っているので、16万円が複数の中請け業者に
中間搾取されていることになります。
労働基準法では多重派遣は禁止されていますが、請負ではそれが通っ
てしまいます。
また、労災に関しても加入の義務がありません。請負にすれば何でも
通ってしまうのです。
私は、請負で働きつつ、請負の問題について何か取り組みたいと思っ
ていました。
そして、先月”東京ユニオン(労働組合)”に相談をしにいきました。
請負は派遣と違って、実体が掴みにくいので、中々明らかにはならな
いと言う事でした。
それでも、私は何か行動を起こしたいと思いました。
そのひと月後、偶然にも松下電器の偽装請負の問題が浮上しました。
偽装請負の問題が大きくなればIT業界は大きな打撃を受けるかもしれ
ませんが、このまま放っておくことは世の中の為にもよくありません。
結局は労働者が弱者となってしまいますし、偽装請負は昔の言葉で表
現すれば”人売り”と同じです。
私はこの偽装請負の問題を自分の世代で終わらせたいと思っています。
今はこの問題に無縁の方でも、生まれてくる子供は将来偽装請負の問
題に出会ってしまうかもしれない。
まだ、社会的には大きな取り組みも無いですが、私は個人的にあらゆ
る活動をしていきたいと思っています。
先日初めて、偽装請負についてIT業界から見た視点もまとめ、新聞社
に投稿させて頂きました。
この実態の掴みにくい問題は多くの人に知っていただく事が重要だと
思います。
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CNETブログには書きましたが、現在、IT業界に対するメスは色々なとこ
ろから入れられようとしています。
例えば、今年の3月、ソフトウェア取引の会計処理に関する実務上の取り
扱い方が企業会計基準委員会から発表されましたが、仲介取引を売上計
上してはいけないというものです。
http://www.asb.or.jp/html/documents/docs/soft/
※中小のソフトウェアハウスや孫受け以下の業者にとってはかなりの
売り上げ減となるでしょう。
投稿頂いた文章の中に「人売り」という表現がありますが、プロジェク
ト内外との人材のやりとりは、まさにその通り。
そちらのプロジェクトにAさんを2ヶ月貸すから、こちらのテストが始まっ
たらBさんとCさんを増援してほしい、というような話が本人を介さずに
決められてしまうことがありますね。
とは言っても、システム構築において、クライアントと緊密な連携をと
らなければ、プロジェクトの成功に大きな影響があるでしょう。
私が思うのは、現在のプロジェクト運営を維持しつつも、請負契約にあ
る社員を保護する新たな法律を作ってはどうかということです。
労働派遣法は1986年に制定されたものです。
安易に法律を増やすべきではありませんし、多重派遣についてもあって
はならないことです。
しかし、IT業界の特殊性を勘案して作られていないのであれば、それを
盛り込んだ上で、プロジェクトベースで働く人々の権利を守ることを考
えた方が合理的だと思います。
皆様の忌憚無きご意見をお待ちしております。
posted by 吉澤準特 at 02:38
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業界裏話
衆参両議院の付帯決議(厚生労働省発表)
政府は、次の事項について適切な措置を講ずるよう努めるべきである。
1. 1年を超え3年以内の期間継続して労働者派遣の役務の提供を受けようとする場合は、派遣先において労働者の過半数で組織する労働組合等からの意見聴取が確実に行われ意見が尊重されるように派遣先に対する指導に努めること。
(中略)
5. 物の製造の業務等への労働者派遣事業の拡大に当たっては、請負等を偽装した労働者派遣事業に対し、その解消に向け労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準等の周知徹底、厳正な指導監督により、適切に対処するととともに、請負に係る労働者の保護のため、請負により行われる事業に対し、労働基準法等労働諸法令が遵守される取組を強力に進めること。
先日、ガイドライン作成が発表されましたが、今後、厚生労働省も本腰を入れて対策にあたるようですね。
今後の動向に注目です。
上記を良く理解して再度意見を頂きたいと思います。
今回は1次請け40万に対して3時請けに24万ですから、やや多めに引かれているかな、という感じだと思います。
※頂いた文章からは保険料込みなのか差し引き後なのかがハッキリ判断つかないのですが、保険料込みで24万ならちょっと間接費を抜きすぎの気がします。