2006年9月11日発行
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■■ IT業界の裏話 No.0173
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発刊総数:3048部 http://it-ura.seesaa.net/
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▼INDEX▼
■ ご挨拶
■ 業界裏話 :経営者不在の日本版SOX法対応
● ホットトピック :音楽好きの窃盗犯?ポッドスラーピングとは?
● レポートチェック
● 特別レポート
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■ ご挨拶
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どうも、エンジニアAです。
冥王星が小惑星に格下げされたというニュースが流れています。
アメリカ人が発見した唯一の惑星だったため、
当初はゴリ押しで無理やり惑星のお墨付きを与えるのかと思いましたが、
最後は世界の良識が勝ったようですね。
そういえば私も昔は星空を眺めるのが好きでした。
こんなものを買ったりもしました。
http://tinyurl.com/qgpj5
ですが、しし座流星群を実際に見てからというもの、
あまり星を見なくなった気がします。
多分、あのとき風邪を引いたせいでしょうか・・・・
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■ 業界裏話 :経営者不在の日本版SOX法対応
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日本版SOX法(金融商品取引法の一部)対応を本格化させる企業が増え
ていますが、経営者が消極的なまま、他人事であるかのように取り組ん
でいるところも多いようです。
企業会計審議会内部統制部会の部会長(八田進二さん)も、
「内部統制は経営者が主人公となって行わないといけないが、実際は部
下やコンサルティングファームに対応を任せる『経営者不在』『第三
者依存』が蔓延している」
と述べています。
この法律、何のためにあるかといえば、経営の透明性を高めて企業不正
が発生しないようにすることが目的です。
ですから、まず、経営者の意識改革、次いで仕組みを作り、最終的には
現場の意識を変えていくのが道理のはず。
それが、肝心の経営者が人任せにSOX法対応を進めているのですから、こ
れでは現場にもたらされるのは、作業負荷を増大させるだけの義務から
くるルールだけでしょう。
ちなみに、最も負荷がかかるのが文書化です。必要最低限の文書として、
次の3点が挙げられます。
・フローチャート
・業務記述書
・リスクコントロールマトリクス(RCM)
これををレビューして運用テストを行えば、1プロセスあたり0.5人月か
かるというのが大手監査法人の見解です。
ですから、100プロセスで50人月、1人月100万円なら、なんと5000万円
が必要になるんですね。
複雑な業務を抱える企業は、必要費用も跳ね上がるでしょう。
話を戻しますが、経営者が第三者に頼りすぎる状況を、IT業界では、
『クライアントに食い込む好機』と見ています。
業務記述書やフローチャートを作ることで、その会社の業務を理解でき
るようになるのですから、そこからその企業の問題点(システム的なも
のを含む)も浮き彫りにすることだってできます。
うまくやれば、クライアントと包括的なパートナー契約を結ぶことも可
能ですしょう。
特に、大手ベンダーは、これまでコンサルティングファームに独占され
てきた企画立案フェーズの参画が可能になるため、ベンダー各社の経営
層や営業は今が必死の時期だと思います。
1年後、業界の勢力図が若干変わるかもしれませんね。
posted by 吉澤準特 at 04:30
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業界裏話