2006年11月8日発行
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■■ IT業界の裏話 No.0192
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発刊総数:4000部 http://it-ura.seesaa.net/
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■ ご挨拶
■ 業界裏話 :アウトソーシングという名の幻想
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■ ご挨拶
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■ 業界裏話 :アウトソーシングという名の幻想
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IT業界の流行コトバの一つにアウトソーシングというものがあります。
言葉が出てきてから既に数年が経過しており、すでに市民権を得た用語
だと思いますが、一応定義の確認をしておきましょう。
次の説明は野村総研のサイトに書かれていた表現です。
アウトソーシングの目的は、外部の専門企業の活用により、「設備
投資負担の軽減」「自社の資産・人員の圧縮」「業務の迅速化」
「固定費の変動費化による需要変動への対応」「自社得意分野への
経営資源の集中」などを図ることです。
その結果「総資産利益率などの経営指標の改善」「生産性の向上」
「競争力の向上」などの実現を図ります。
なんだか良さそうなことが色々書いてありますが、こういった聞こえの
良い言葉の裏には後ろめたくて口には出せない話が数多くあるのをご存
知でしょうか。
例えば、自社資産・人員の圧縮をアウトソーシングの現場で行うことを
考えてみましょう。
ITアウトソーシングにおける自社資産の圧縮とは、ハードウェアやミド
ルウェアのリース化を進めることで、これに人員圧縮を絡めると、運用
保守の外部委託化を進め、これまで保守要員としてきた社員の配置換え
を行う、もしくは子会社へ転籍、下手をするとお役御免にするというこ
とが行われたりします。
システムアウトソーシングとは、企業にとっては費用が発生するITサー
ビスに過ぎませんから、当然コスト削減の圧力は強くなります。
アウトソーシング先の会社をベンダーなどと合弁で立ち上げるところも
ありますが、そういったところは、自社の情報システム部門の人間をア
ウトソーシング先の会社に出向させることが多いですから、委託元と委
託先の担当者が顔見知りということも手伝って、一層のコスト削減圧力
を受けることもあったりします。
自社の得意分野に経営資源を集中するなんてお題目を唱えられた日には、
情報システム部門が丸ごと外に切り出されることにもなりかねません。
一方で、そういった外部に頼ったIT戦略を推し進め過ぎると、社内に情
報インフラのノウハウがまったく蓄積されず、今度は逆にアウトソーシ
ング先から足元を見られているところもあります。
確かに正社員一人を1年間維持するためには多くの費用がかかります。
ある調査機関の調べでは、派遣社員を同期間雇用した場合よりも倍近い
費用が必要であることが述べられています。
ですが、一度流出した社員、そしてノウハウを取り戻そうとすれば、少
なくとも数年は必要でしょう。
安易なアウトソーシングに走って、その結果自社の体力を削ってしまう
ということがないよう気をつけたいものです。
posted by 吉澤準特 at 02:55
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