2007年2月8日発行
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■■ IT業界の裏話 No.0205
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発刊総数:4300部 http://it-ura.seesaa.net/
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▼INDEX▼
■ ご挨拶
■ 業界裏話 :2000年問題再来!?サマータイム延長の衝撃
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■ ご挨拶
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どうも、吉澤準特です。
突然ですが、問題です。
次の表示はいったい何を表しているでしょうか?
3LDK+BW+WIC+DEN
最初に出てくる文字列から、
これが不動産に関する表記だと分かると分かるでしょうが、
その後の文字列が意味不明ですよね。
でも、このような表記で物件の説明として
普通に書かれているんですよ。驚きです。
ちなみに正解はコチラです。
→ http://it-ura.seesaa.net/article/33165889.html
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■ 業界裏話 :2000年問題再来!?サマータイム延長の衝撃
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2000年問題と言えば、IT業界における近年最大の危機として取り沙汰
されていました。
過去に作成したプログラムに、年数を二桁データでしか保持していない
システムが多数あったために、誤動作による社会的な影響を懸念しての
大騒ぎでした。
表面上は何事もなかったかのような報道がなされ、政府に至っては、
「何も問題は起きませんでした」という宣言さえしましたが、実は裏側
で数多くの技術者が泣いていたことは、あの時期、システム運用に携わっ
ていた人間には周知の事実ですね。
話が逸れましたが、今回、2000年問題に匹敵するイベントが北米で発生
するようです。その名も、「サマータイム延長問題」。
※正確にはDaylight Saving Timeと米国では呼ばれています。
事の発端は、2005年夏に米国でエネルギー政策法(2005年エネルギー政
策法)が制定されたことに拠ります。
この法の中で、年間エネルギー消費量を少しでも抑えようと、従来から
定めていたサマータイム期間(4月第1日曜日午前2時〜10月最終日曜午前
2時)を、開始時期を3週間繰り上げ、終了時期を1週間繰り下げ、実質
1ヶ月の期間延長するものです。※カナダも追随しています。
さて、何が問題なのでしょうか?
よく考えてみてください。ある時期になるとシステムのタイムスタンプ
を1時間早め、それから8ヶ月後には、また1時間遅らせるというオペレー
ションが実装されている北米中の全システムについて、ルールの変更を
行わなければならないのです。
対象となるシステムの中には、「3月のこの時期に1時間早め、10月のこ
の時期には1時間遅らせる」というロジックを、プログラム中にベタ打ち
しているものもあることでしょう。
これらについて個別に対応しなければならず、その確認と修正のために
膨大な作業と巨額の改修費用が発生しています。
そして、もう一つ、こちらの方が深刻なのですが、今年から米国及びカ
ナダに限ってサマータイムが変更になるという事実をハッキリ認識して
いる人がどれだけいるのか、という問題があります。
グローバルで活動する企業の中でも、この事実を認識している方はかな
り少ないというのが私の実感です。このような状況では、
「3月のあるとき、北米から送信されてくるデータが全て1時間ずれて
おり、日本にある処理サーバが誤動作を起こした!」
ということが本当に起こりかねません。
また、今回のサマータイム変更にメキシコは影響しませんが、システム
の中には、メキシコの標準時間を米国の設定で代用しているものもあり、
それに関するトラブルも発生する恐れがあります。
IT業界としてみれば、これらは全てビジネスチャンスと捉えることがで
きますが、現場で働く人々にとってみれば、振り回されるだけで迷惑も
いいところというのが正直な感想ではないでしょうか。
参考までに、サマータイムに関する調査資料をご紹介します。
興味のある方はご覧下さい。
(北海道におけるサマータイム実施結果報告:札幌商工会議所)
→ http://it-ura.seesaa.net/article/33125979.html
(サマータイム制度導入に向けた環境レポート:日本総研)
→ http://it-ura.seesaa.net/article/33127273.html
posted by 吉澤準特 at 00:15
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