2007年2月13日発行
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■■ IT業界の裏話 No.0208
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発刊総数:4300部 http://it-ura.seesaa.net/
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▼INDEX▼
■ ご挨拶
■ 徒然コメント :タンジブルな世界
● ホットトピック :TOEICのスコアをグッと伸ばす方法
● レポート提供
※■メルマガ/ブログで提供 ●メルマガ読者のみ提供
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■ ご挨拶
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どうも、吉澤準特です。
昨日号でクレジットカードに関する悩みを書いたところ、
mixiやメールなどで多くのコメントを頂きました。
やはり楽天カードを選んでいる人が多いようです。
https://it-ura.up.seesaa.net/item/rakuten_kc.htm
楽天で買い物をするとポイントが2倍で戻ってくるのが
かなり効いてくるようですね。
私も楽天ではよく買い物をしますが、
ポイント10倍還元などでこのカードを使ったら、
20倍になって戻ってくるということなんでしょうか。
むむむ、そんなに還元して楽天は大丈夫なのかな?
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■ 徒然コメント :タンジブルな世界
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先日、NHKでMITメディアラボの石井裕教授が紹介されていました。石井
教授といえば、タンジブルビットという考え方を世に知らしめ、それが
認められて、2001年にはMITの終身教授になった方です。
タンジブルとは「具体的な」「実体のある」という意味で、コンピュー
タを意識させずに手に触れるもの、実体のあるものをインターフェイス
として利用するコミュニケーション手段を指す概念です。
石井氏が発表したものに、ガラス瓶のフタを開けると音楽が流れ出す、
というものがありますが、単一のユーザインタフェースに対し、複数の
ユーザがアクションを起こすことが可能という点で、これまでにない新
たなコンピュータインターフェースと言えます。
※従来はキーボードやマウスのように単一のユーザが扱うことを前提と
したものしかありませんでした。
石井氏とタンジブルの紹介は、こちらの記事を見ると詳しく書かれてい
ます。→ http://it-ura.seesaa.net/article/33561987.html
WebはAjaxなどのUI志向プログラミングにより、Web2.0として見事に再
生を果たしました。3年前までは、「もうWebブラウザをベースにした
サービスの開発は限界だな」と言われていたのに、一つの技術の登場
(というより台頭)によって状況は大きく変わりました。
Ajaxがこれほどまでに受けた理由は、人間の触覚に訴えかける動きを
サポートできたことだと私は思っています。
Ajaxを用語辞典で調べると次のような説明が書かれています。
従来、Webブラウザを使ったWebアプリケーションでは、データをサー
バに通知して処理結果を得るにはページ全体をロードしなおさなけれ
ばならず、ネイティブアプリケーションのような操作性を得ることは
難しかった。
Ajaxでは、指定したURLからXMLドキュメントを読み込む機能を使い、
ユーザの操作や画面描画などと並行してサーバと非同期に通信を行な
うことで、サーバの存在を感じさせないシームレスなWebアプリケー
ションを実現することができる。
シームレスなアプリケーションの実現によって可能になった「ネイティ
ブアプリケーションのような操作性」とは、長い間、クライアント型の
アプリケーションで培われたユーザが好む操作性のことです。ユーザが
好む操作性とは、ユーザの触覚に訴えかけるものでもあります。
例えば、Google Mapsでは、画面をドラッグして”掴み”、それを上下
左右にスライドさせることで画面移動することができますが、これは
実物の地球儀を回転させる動きを真似ています。他にも、ドラッグとい
う動作で何かを”掴み挙げる”というアクションを実現しているアプリ
ケーションは、使っていて何だかとても気持ちがいいでしょう。
この気持ち良さの先に、タンジブルインターフェースがあるのではない
かと私は思っています。例えば、店舗内のレイアウトや棚割りを考える
際、これまでは、ExcelやVisioに向かってレイアウトの試行錯誤をマウ
スやキーボードで入力していました。これをタンジブルにしたらどうな
るでしょう。
目の前に店内を模したミニチュアが置いてあり、そこに置かれているも
のを手で掴んで移動させると、ディスプレイ内のデータも自動的に書き
換えられる、そんな形になるでしょうか。使う側からすれば、実際に手
で動かした結果がそのままデータに繁栄されるため、使っていて面白い
でしょう。
データセンター内のレイアウトやサーバ類の配置をタンジブルインター
フェースで考えるのも非常に面白いと思います。
タンジブルインターフェースがIT業界に及ぼすインパクトを理解してい
る人は少ないですが、ユーザの触覚に訴えかけるこの技術は、これから
更に注目され、10年後には標準的なインターフェースになっているかも
しれません。
すでに内田洋行やNTTデータが商品化するために動き出していますが、ま
だまだ技術黎明期を域を脱していないので、すぐに追いつくことができ
るでしょう。
私の希望としては、タンジブル・ポストペット(※)があると面白いな
と思うのですが、誰か作ってみませんか?
※シルバニアファミリーの家とクマやリスの人形があって、画面内と連
動して実物を動かすことができたら、かなりキラーアプリになると思
うんですけど、まだ無理かな?
posted by 吉澤準特 at 04:13
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