2007年3月22日発行
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■■ IT業界の裏話 No.0221
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発刊総数:4450部 http://it-ura.seesaa.net/
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▼INDEX▼
■ ご挨拶
■ 業界裏話 :山田さんの使いやすいシステムを考えよう
● ホットトピック :ここまできた!PCログ監視ツール驚きの実態
● レポート提供
※■メルマガ/ブログで提供 ●メルマガ読者のみ提供
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■ ご挨拶
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どうも、吉澤準特です。
CNETの読者ブログでページランクロジックの推察が書かれてました。
何でも、6進法が基本の考え方だとのこと。
Googleの公式発表情報ではないので真実は分かりませんが、
言われてみるとそうなのかも知れないな、と思っています。
SEO業者の方などはこういったことを研究しているんですね。
興味のある方は御覧下さい。
→ http://it-ura.seesaa.net/article/36573966.html
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■ 業界裏話 :山田さんの使いやすいシステムを考えよう
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商品開発/マーケティングの手法でペルソナ分析というものがあります。
これは、消費者のある特定の仮想人物(ペルソナ)を想定し、その人物
が望むものが何かを考えながら、商品やサービスの中身やマーケティン
グを決めていくアプローチです。
関係者全員が共通の顧客像を想定することで、特定の顧客層における価
値の向上を効果的に狙うことが期待できます。
この考え方をシステム開発に持ち込んだのが、アランクーパーの「ペル
ソナ/シナリオ法」というアプローチです。
システムと言えども、それを業務に利用したり保守を行う人が必ず存在
する訳で、そこには何らかの手順(プロシージャ)が発生します。
これが使いにくいと、途端に使われないシステムになってしまうため、
システム設計者は、どんなプロシージャなら使いやすいのかを考えて、
ユーザインターフェースやマニュアルの設計を行う必要があります。
そんなとき、主要なペルソナを設定して、彼らが使いやすいと考えるプ
ロシージャを考えれば、総体的なニーズに合致したものを提供しやすく
なるのです。
システムの保守を考えるなら、初級者:山田さん、中級者:加藤さん、
上級者:鈴木さんといったペルソナに分け、
「山田さんはOracleのインストールをしたことがないから、インストー
ラーを解説した資料を用意しよう」
「加藤さんと鈴木さんは経験豊富だから、注意すべきOracleエラーだけ
を一覧できるよう、Appendix.を作っておこう」
という具合に保守マニュアルを作るのです。まあ、名前が新しくなった
だけで、実は昔からあった「ストーリー法」という発想技法の応用なん
ですけどね。
※ストーリー法は、拙著「会議運営の基本と実践〜」で解説してます。
https://it-ura.up.seesaa.net/item/report_request_it-ura-010.htm
ここではペルソナに名前をつけていますが、ペルソナを使った分析では、
仮想像に具体性を持たせるため、このように名前をつけたり、性格を設
定したりします。
ペルソナ/シナリオ法については、@ITで分かりやすく解説されている
ので、そちらを是非読んでみてください。
→ http://it-ura.seesaa.net/article/36572385.html
ちなみに、ペルソナを作り上げる方法について、これまでの顧客分析で
は、アンケート結果の平均が想定顧客として考えられてきましたが、個
々の回答を見てみると、平均像に当てはまる人は誰もいなかった!とい
う現実が往々にしてあります。
例えば、ある商品を購入した人が10人いたとしましょう。その内訳は、
20歳の人が5人、40歳の人が5人とします。このとき、アンケートの平均
像では「購入者の平均年齢は30歳」という答えがでますが、実際には、
30歳の購入者など存在しないわけです。
このような像をペルソナに仕立て上げてしまうと、いるはずのない層に
対するアクションを取ることになりますから、まったく効果の出ないア
プローチになってしまいます。
ご注意あれ。
posted by 吉澤準特 at 03:54
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