IT業界ではシステム開発で用いるツールは膨大な数が存在します。中には同じような機能のツールも複数あり、何を遣えばよいのか迷子になってしまう人もいます。同じ苦労は海外でもあり、これに一石を投じる情報整理を試みた図解を紹介しましょう。
この図解が素晴らしいのは、ITエンジニアが知りたいと思う情報を俯瞰的に体系整理している点です。
左の上から順に、
黄土「SCM」
橙色「DB管理」
翡翠「Build」
朱色「テスト」
灰色「リポジトリ管理」
青色「継続開発」
緑色「開発管理」
薄灰「構成管理・プロビジョニング」
濃紫「コンテナ管理」
濃紺「クラウド基盤」
紫色「リリース管理」
水色「コラボレーション」
薄黒「ビジネスインテリジェンス・監視」
黄緑「ログ管理」
青緑「セキュリティ」
となるようきれいに各ツールをパネル状に並べています。ツールにはライセンス規約が必ず定義されており、それを次の分類に沿ってパネルの右上に記載してあります。
Os:オープンソース
Fr:フリー
Fm:フリーミアム
Pd:有料
En:SWベンダー製品
この周期表の各パネルをクリックすると、詳細情報、ツールリンク先、関連情報が表示されるようになっており、ITエンジニアは必ず一読しておきたい図解になっています。
↓
メニューの遷移先には、そのツールのアイコンと説明、ツールの公式サイトとWikipedia、関連ツールのアイコン群が表示されます。上記はGitHubのメニューですが、説明文には次のようなツールの要点が説明されています。
『GitHub is a web-based Git repository hosting service, which offers all of the distributed revision control and source code management (SCM) functionality of Git as well as adding its own features. Unlike Git, which is strictly a command-line tool, GitHub provides a web-based graphical interface and desktop as well as mobile integration.』
各DevOpsツールの詳細情報を最初から表示する形になっていたら、120個ものツールを網羅的に把握することは相当な労力を伴います。1つのツールだけで1スクロールするなら、120ツールで120スクロール。そんなに辛抱強く眺めてくれる人は多くありません。
しかし、情報の導線としてメニュー形式のグラフィカルな図が最初に表示されていると、相手はじぶんの知りたいツールを最初に特定でき、そこからドリルダウンで情報を掘り下げていくことができます。周期表を最初に見せることで、相手は自分のペースで情報にリーチしていくのです。
こうした「相手への配慮」が感じられる図解はある特徴を備えます。それは【1】論理的にわかりやすい内容、【2】感覚的に心地よい見た目という点です。
1つめは、図形のカタチ(フォーム)と配置(ポジション)で生み出される「要素のバランス」、2つめは、色の使い分け(カラー)によって醸し出される「コンテンツの強弱」がその効果を生み出しており、どちらも図解キューブを使ったルールを知っていれば実現できます。
6/23発売の以下書籍『図解作成の基本』で図解キューブを解説しているので、興味を持った方は参照いただけると嬉しいです。
posted by 吉澤準特 at 15:45
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