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2018年07月26日

コンサル図解ダウンロード:文章を書く or で伝える」
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Twitter上で私が感心したことや興味を感じたことを定期的に図解していくシリーズの第2弾。前回は『二項対立』でした。多くの方にパワーポイントファイルをダウンロードしていただきありがとうございます。

今回は『文章を書く or で伝える』です。

作成した図解はパワーポイント形式で以下のURLからダウンロードできます。

ダウンロードURL:
https://it-ura.up.seesaa.net/image/zukai_20180725_bunshowokaku.pptx

どうやってそれぞれの図形を組み合わせているか、位置が揃っているかを確認し、これから作るパワーポイントなどの図にテクニックを活用してみてください。

posted by 吉澤準特 at 22:55 | Comment(0) | プロフェッショナル仕事術

コンサル図解ダウンロード:二項対立
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いままで理解できなかったことや納得できていなかったことが、図解でスッと頭に入ってくるという経験があるでしょうか。

私は今までにそうした経験を何度もしました。

ぜひ皆さんにも共感してもらいたく、Twitter上で私が感心したことや興味を感じたことを定期的に図解していこうと思います。

今回は『二項対立』です。

作成した図解はパワーポイント形式で以下のURLからダウンロードできます。

ダウンロードURL:
https://it-ura.up.seesaa.net/image/zukai_20180723_nikoutairitsu.pptx

どうやってそれぞれの図形を組み合わせているか、位置が揃っているかを確認し、これから作るパワーポイントなどの図にテクニックを活用してみてください。

posted by 吉澤準特 at 00:06 | Comment(0) | プロフェッショナル仕事術

2018年05月26日

ロジカル・ラテラル・クリティカルシンキングで発想力を鍛える
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最近、Twitter上で三段活用の大喜利をやっています。
あるテーマに沿って、

正面突破のアプローチを「ロジカル」
見方を変えたアプローチを「ラテラル」
そもそもの本質を見直すアプローチを「クリティカル」

として案を考えていく方法です。
これまでに次の三段活用を整理してみました。


【ログイン情報を面倒がらず入力させるアプローチは?】
https://twitter.com/juntoku_y/status/991264381374640128

ロジカル:入力するよう指示する
ラテラル:入力すると楽しい変化が起こるようにする
クリティカル:他サイトのログイン情報を流用する


【勉強への前向きな姿勢や自信を別の言葉で言い換えると?】
https://twitter.com/juntoku_y/status/986582471469756417

ロジカル:努力
ラテラル:好奇心
クリティカル:教養


【訪日観光客向け旅行ケースロッカーの利用を促進するには?】
https://twitter.com/juntoku_y/status/986570016400203777

ロジカル:主要言語で貼り紙で説明
ラテラル:使い方を動画で流す
クリティカル:見本で使用例を実際に示す


【新元号発表が改元1か月前、IT改修をどう間に合わせる?】
https://twitter.com/juntoku_y/status/997396606910525440

ロジカル:政府に前倒しを陳情
ラテラル:次のリプレースまで平成を使い続ける
クリティカル:政令で「Excelへエビデンス全貼付を禁止」させる


【B2C企業は就職活動の場をどのように捉えるか?】
https://twitter.com/juntoku_y/status/991261526894956544

ロジカル:優秀な学生を獲得する場
ラテラル:活動を通して将来の顧客に対するアピールの場
クリティカル:ファンを生み出しSNSを通じて影響力拡大を目指す場


【相手の期待に応えるにはどうする?】
https://twitter.com/juntoku_y/status/994572962832379909

ロジカル:過去の傾向から推測
ラテラル:目の動き等からマインドリーディング
クリティカル:要望を直接聞く(ノーゲス)


【定時退社を咎められた新入社員はどう回答すべき?】
https://twitter.com/juntoku_y/status/993744908111433728

ロジカル:時間内に自分の仕事は終えていると説明
ラテラル:働き方改革に貢献していたとアピール
クリティカル:会社へ貢献できるよう業後に自己学習していたと説明


【ファンをキープするための方法は?】
https://twitter.com/juntoku_y/status/991274850172915712

ロジカル:常にファンの興味を誘う
ラテラル:ファン同士を競わせる
クリティカル:目移りしないファンを集める


【コンサートでコールを間違えたとき、どうアクションする?】
https://twitter.com/juntoku_y/status/987953225717317632

ロジカル:すみません、と謝る
ラテラル:練習しているフリをする
クリティカル:そのまま新しいコールを生み出す


【セールス訪問を断るには?】
https://twitter.com/juntoku_y/status/986214279052324864

ロジカル:セールスお断りの札で訪問を断る
ラテラル:意味不明の札で相手から避けさせる
クリティカル:インターホンを外す
※どうしても用がある人だけ扉をたたく


【学生がシャツをだらしなく着ないようにするには?】
https://twitter.com/juntoku_y/status/986062306059550721

ロジカル:風紀指導する
ラテラル:裾に名前欄をつけて自発的に隠させる
クリティカル:裾が出ても自然なポロシャツで統一する


このようにテーマを決めて制約に基づく発想を繰り返していると、
何か課題に直面したときに様々な観点で対策を考えつきやすくなります。

新人研修ワークショップやロジカルシンキングのトレーニングで実施すると
参加者同士でいろいろな気づきを得られますよ。

posted by 吉澤準特 at 17:01 | Comment(0) | プロフェッショナル仕事術

2017年08月24日

文章をわかりやすくする【18個】のルール
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あなたにそのつもりがなくても、相手の誤解や認識不足を招いてしまいかねない言葉は用いません。難しい表現、あいまいで抽象的な表現はできるだけ避けます。文法が正しくとも、言葉と言葉のつながりがわかりにくくなるほど長い文章は、適度なボリュームに切り分けることも必要です。相手の理解を短時間で得るには、文書の全体像を端的に伝えることが大切です。

このエントリーでは「文章の書き方」として、18個の「文章をわかりやすくするルール」を解説します。1つのファイルにまとめたものはSlideshare上で公開しています。

https://www.slideshare.net/juntoku_yoshizawa/ss-79083172

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1.環境依存文字を使わない

PC上では気づきにくいのですが、インターネットに目を向けてみると、あなたがPCに入力できる文字の一部は「使ってはいけない文字」として扱われています。そうした文字が使われていると、他の人はあなたの作成した文書が文字化けしているように見えてしまいます。

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2.全角と半角の 表記ゆれがない

基本的にすべて全角文字で表します。日本語は漢字もひらがなも全角文字しか存在しないのですから、すべて全角文字に統一した方が見栄えよく、読みやすくなります。ただし、数字(0〜9)は半角文字で表現してください。

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3.送りがなにルールを設ける

送りがなは7つの通則と、【1】本則ルール/【2】例外ルール/【3】許容ルールに区分され、基本的には【1】と【2】を使います。【3】許容ルールは、どうしてもスペース内で収めたい場合にのみ使います。

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4.カタカナ語句の音引きを省かない

一般的には内閣告示に従い、音引きは省略しませんが、工業系・通信IT系分野ではJIS規格に従い、特定条件でカタカナ語句の音引きを省略します。可読性、検索性を高めるため、一般的な日本語文章では「カタカナ語句の音引きは省かない」ことをルールとします。

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5.カッコを使い分ける

学校教育では会話を表す記号として学びますが、実際には引用を表したり、文中で強調したい範囲をくくるのに用いることも多いです。

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6.区分記号を使い分ける

要素の関係性を示す記号は複数あるため、用いるルールを決めなければ、統一性のない文書になってしまいます。特に、列挙記号は多数あるため、使う種類をできるだけ絞り込みます。

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7.強調記号を使い分ける

文章中で他の語句よりも目立たせたい要素があるなら、強調記号を用いて読み手の注意を促します。

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8.一般的な表現を使う

カタカナ語句の多用は、あなたの表現力の弱さを読み手に感じさせ、文章の質を損ないます。外資系企業でも、対外的に提出する文書では乱用しません。「〜性」「〜的」「〜化」の熟語を避け、形式名詞/副詞/接続詞/補助用言/複合動詞を漢字にひらくことも有効です。

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9.明確な表現を使う

誰かに聞いた話(伝聞)、あなたが想像した話(推量)は事実とは言えません。ビジネス文書では、事実ではない情報を極力排除します。あなたの意見が求められる場合は推測にもとづく内容も伝えます。

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10.文体を統一する

何かを相手に依頼したり、自分側の落ち度を謝るときには、本文を敬体にします。敬体は柔和な印象を漂わせ、指示や依頼が持つプレッシャーを和らげる効果があります。社外向け文書についても同様で、敬体を用います。本文以外の文面、具体的には図表内の文言や見出しは常体で統一します。

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11.トートロジーを削る

トートロジー(Tautology)とは、文章の知的レベルを損ない、文書の内容自体に疑いを持たせかねない、誤った重複表現です。見つけたらすぐに書き改めます。

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12.「〜を行う」を多用しない

1つの文で許容する「行う」は2語までとし、それを超えるものは動詞1語で書き表すことにします。さらに、「可能だ」→「できる」と書き改め、「必要だ」→「すべきだ」と改め、文を読みやすくします。

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13.受け身を多用しない

受け身表現で文章を書くと、主語にすべき言葉がぼかされ、主体者不在のような印象を読み手に与えます。受け身が多く使われている文書を読むと、「他人事のように書いている」と思わせてしまうリスクがあります。自分が代表して意見を述べる場面では、受け身を用いず、主体性を示します。

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14.長くない一文で表す

文章が長ければ、内容を理解するのに時間が掛かります。ビジネスの現場では短時間で効率的に内容を理解することが求められます。100字を超える文章は、接続詞や助詞の位置で短く分けましょう。

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15.接続詞と指示語を多用しない

長文を避けて短文を多用しても、接続詞と指示語が増えると読みづらくなります。文のつなぎ目では接続詞をできるだけ使いません。指示語はできるだけ具体的な内容に置き換えます。

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16.前提を明示する

意見を述べるときに、理解に必要な最低限の情報を事前に提示しておかないと、相手の理解と納得を得ることはできません。結論を述べる前に、その前提が網羅されていることを確認しましょう。

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17.主語を明示する

主語をはっきりと示し、勘違いの余地を排除するのがビジネス文書作成の基本です。ただし、読みやすさを重視し、「書き手自身(私)の行為や動作にあたる文に限って主語を省略する」ことを推奨します。主語と述語にねじれが生じないよう、述語と紐付く主語を常に確認しましょう。

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18.主語と述語を近づける

ビジネス文書の日本語文章は、「主語→目的語→述語」の順に並べると読みやすくなります。その順番を守りつつ、間に挟まれる目的語がシンプルになるよう、修飾表現や条件文などは、文頭に括ります。

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以上の内容は、文章をわかりやすくする18個の基本的なルールです。わかりやすい文章を書く人はおおよそこれらのルールを押さえています。今までにやっていなかったルールがあれば、明日から実践してみることをおすすめします。メールひとつを書くにしても、わかりやすく文章を書けるようになります。

もっと詳しく、体系的に整理した文章術を知りたい方は、『外資系コンサルのビジネス文書作成術』(東洋経済新報社)を参照ください。ここで取りあげた内容を中心にして、一冊の本にまとめています。手元に置いてすぐに確認できるようにしたい方にお勧めです。

posted by 吉澤準特 at 00:45 | Comment(0) | プロフェッショナル仕事術

2017年05月31日

誠意を見せつつ相手に納得してもらう「謝罪報告書」の書き方
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謝罪報告書とは「やってはいけないミスをやってしまったときに提出する」大人の反省文です。できれば一生無縁でありたいものですが、バグとオペレーションミスに溢れるIT業界では避けては通れない文書です。

謝罪には「真摯な態度」が求められます。謝罪内容が不十分だと相手とのネガティブな関係を後々まで引きずります。しかし誠実さが正しく伝われば、おとがめは小範囲で済むものです。

これはIT業界に限った話ではありません。

《やってしまった過ちの例》
→ 謝罪報告の内容
⇒ 謝罪した結果

・《コマンドを誤って実行し、顧客データ10万件を削除してしまった》
→ 発覚直後からデータ回復するまで作業経過を1時間毎かつ克明に報告
⇒ リカバリー手順・体制の良さを評価された

・《240個のケーキを発注するはずが2400個発注してしまった》
→ 関係者全員へ発注ミスを周知し、半額で提供することを告知
⇒ 告知を見た常連顧客の協力により、大量の廃棄処分を免れることができた

・《地球方面軍司令を戦死させた》
→ 「坊やだからさ」という気持ちを押し隠し、上司へ誠心誠意の謝罪
⇒ 軍籍剥奪を免れ、地球への左遷で済んだ

やってしまったことは取り消せません。重要なのは「これからの状況」をどのように改善するか、ということです。真摯な対応を伴う謝罪は、これまでに築き上げた信用をテコにして、「これからの状況」を建設的に相談することを可能にします。

その際に重要になるのは次の4点です

「ミス発生時は速やかに報告」
「何が起きたのか、事象と経緯を説明」
「原因・再発防止策はルートコーズ分析で整理する」
「謝罪報告書は文書冒頭で謝る」

謝罪報告書の内容がどんなに優れていても、ミス発生時の初動対応が悪ければ、相手の心証を悪くします。

素早く報告しても、要領を得ない内容では相手の怒りは収まりません。報告の分からなさに対する不満で、むしろ相手の怒りは激しく燃え上がります。こうした事象を招かぬため、まずは相手に冷静な判断をしてもらいましょう。そのために必要なのは、「事象」と「経緯」の説明です。事象とはミスそのものであり、経緯とはミス発生の前後における状況の説明です。

経緯の説明をわかりやすくするテクニックとして、5W1H(When/Where/Who/Why/How)(いつ/どこで/誰が/何を/どうして/どうやった)で示す方法が知られていますが、謝罪報告書の事象と経緯に「Why」を含めてはいけません。ここで「ミスを犯した理由」を書いてしまうと、相手には言い訳がましく聞こえます。それが正当な弁明であっても、理性を欠いた相手には火に油を注ぐようなものです。

また、ミスを引き起こした直接原因とは別に、その原因を招くに至った真因というものが存在します。表面上の「原因」、その裏に潜む「真因」、真因に対する「再発防止策」を整理し、二度と同じ過ちを繰り返さないための強い反省を相手に示します。

謝罪報告書のコアコンテンツは「事象・経緯」と「原因・再発防止策」ですが、これだけではぶっきらぼうな印象を謝罪相手に与えます。一番最初に述べた通り、「真摯な態度」は謝罪の成功率を高める最大のポイントです。謝罪報告書の冒頭には真摯な態度を文章で示しましょう。

事例を含めた説明を@IT「ビジネス文書作成術」に掲載していますので、詳しく知りたい方はそちらをご覧ください。

posted by 吉澤準特 at 08:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | プロフェッショナル仕事術

2017年03月29日

【3万時間でたどり着いた文章術】 読みやすい資料を作るための6つのルール
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ビジネスシーンで用いられる実践的でわかりやすい資料は、一定のルールを満たしています。ドキュメントの読みやすさは、ロジック(ストラクチャー)/書式(スタイル)/図表(スキーマ)によるところが大きいですが、何よりも「文章術(センテンス)」の出来の良し悪しは目につきやすく、資料作成の力量が問われます。

あなたにそのつもりがなくても、相手の誤解や認識不足を招いてしまいかねない言葉は用いません。難しい表現、あいまいで抽象的な表現はできるだけ避けます。文法が正しくとも、言葉と言葉のつながりがわかりにくくなるほど長い文章は、適度なボリュームに切り分けることも必要です。

センテンスがわかりやすい文書は、「言葉を簡単にする」ための6つのルールを実践しています。

1.一般的な表現を使う

カタカナ語句の多用は、あなたの表現力の弱さを読み手に感じさせ、文章の質を損ないます。社内ではカタカナ語句が飛び交う外資系企業でも、対外的に提出する文書では乱用しません。ただし、海外とのやりとりが多い部門や、業界標準の多くが海外で決まる世界(IT業界など)では、避けようもなくカタカナ語句が溢れています。そうした言葉を組織の人々で共有するためのやり方として、用語集を作ることを推奨します。

「〜性/〜的/〜化」の接尾辞を持った熟語を減らし、文として説明するように書き換えると、漢字の比率が下がり、読みやすくなります。ビジネス文書に書きなれると、文字数を節約するために熟語を多用しがちです。本文中にこうした熟語を用いる際は、「熟語化を避けた方が読みやすくなるか」を自問し、もしYesなら、熟語の使用はやめましょう。

形式名詞/副詞/接続詞/補助用言/複合動詞は読みやすさの点から漢字にひらきます。ビジネスの現場でよく登場する「ひらく」漢字はだいたい決まっています。たとえば、副詞なら以下の通りです。一般的には30%、ビジネス文書なら40%以下の漢字率を目指します。

予め → あらかじめ準備しておく
一層 → いっそう磨きがかかる
如何に → いかに解決するかを考える
所謂 → いわゆる正攻法ではダメだ
殊更 → 酒にはことさら弱い
暫く → しばらく飲み会は控える
直ぐに → すぐに医者へ行く
唯 → ただひたすら痛みに耐える
兎に角 → とにかく禁酒を勧められる
取り敢えず → とりあえず忠告に従う
尚更 → なおさら酒が飲みたくなる
正に → まさに蛇の生殺しだ
先ず → まず食生活から改善しよう
専ら → 夕食はもっぱら豆腐だけだ
素より → もとよりトンカツは食べない

また、「似て非なる漢字を使った言葉」での誤用は目立ちます。以下に示す言葉の使い分けを厳密に行えていれば、それだけでも文章の質は高まります。

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2.明確な表現を使う

あいまいな表現を用いると、相手の勘違いを招きます。勘違いは混乱や手戻りにつながり、悪くすればビジネスを頓挫させてしまいます。人によって捉え方が異なる表現は避けて、数字や具体的な表現を用います。

誰かに聞いた話(伝聞)、あなたが想像した話(推量)は事実とは言えません。ビジネス文書では、事実ではない情報を極力排除します。あなたの意見が求められる場合に限り、推測にもとづく内容も伝えます。

・自分の意見が強い場合は能動的、一般的な考えである場合は受動的に表現する。
・推量表現を英訳する場合は以下の確率を目安にする。
Most likely    :90%
Probably     :80%
Likely :50%
Maybe / Perhaps :30%
Possibly    :10%

期限と度合を表す言葉で認識違いが起きると、致命的なミスになりかねません。必ず具体的な数字を使って記述します。

コストとボリュームに関する情報は具体的な数値を使って説明すると説得力が大きく増します。たとえば、「このシステムを導入すると業務効率が向上して新規事業に取り組む余裕がでます」と言われるより、「今まで10人でやっていた事務作業が5人で済むようになり、残りの5人分で新規事業に取り組むことができるようになります」と言われた方が、具体的な効果をイメージすることができます。

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3.文体を統一する

日本語で書かれるビジネス文書は、敬体/常体のいずれかで記述します。敬体とは「です/ます」調の文章です。この文章も敬体で書かれています。常体は「である/だ」調の文章です。常体表記の方が短い文字数で表現できるため、特に決まっていないのであれば、ビジネス文書の本文レベルは常体で表現します。

何かを相手に依頼したり、自分側の落ち度を謝るときには、本文を敬体にすべきです。敬体は柔和な印象を漂わせ、指示や依頼が持つプレッシャーを和らげる効果があります。「一方的に押しつけられた」と相手に思わせないための工夫です。社外向け文書についても同様で、相手に一方的なプレッシャーを与えないために敬体で書きます。

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4.トートロジーを削る

トートロジー(Tautology)とは、文章の知的レベルを損ない、文書の内容自体に疑いを持たせかねない、誤った重複表現です。見つけたらすぐに書き改めます。単純なものとして、「白い白馬」や「頭痛が痛い」のように、言葉同士で同じ意味を持つものを組み合わせてしまう「同語反復」があります。同語反復に気づいてしまった人はそれが頭の中に引っかかり、几帳面な性格の相手なら議論が脱線してしまうこともあるでしょう。話に集中してもらうために、同語反復は文書の中から排除しましょう。

同語反復よりも見つけにくく内容面で致命的なのが、理由と結論が繰り返されている「同義循環」です。たとえば、「右とは左の反対である」と「左とは右の反対である」はいずれも正しい定義ですが、両者を同時に扱うと同義循環になります。

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5.「〜を行う」を多用しない

検討を行う、調整を行う、設定を行う……気づけばつい使っている「〜を行う」という表現は、名詞にくっつけるだけで動詞に早変わりします。便利ですが、使い過ぎると文章を稚拙でわかりにくくする原因になります。たとえば、「処理を行う」という文は「処理する」と1語で表すとシンプルになります。「Aする」と書ける部分を「Aを行う」と表すことで、助詞の「を」が増えます。こうした表現が増えるほど、文中に登場する「を」の数が増し、文のリズムを狂わせます。目安として、1つの文で許容する「行う」は2語までとし、それを超えるものは動詞1語で書き表すことにします。

前提や仮説を含めて書くビジネス文書は多く、文中には名詞との組み合わせで「可能だ」という表現が頻出します。しかし、この表現が文中に何度も出てくると漢字比率が高くなり、格式ばった文章に見えがちです。そこで「可能だ」→「できる」と書き改め、文を読みやすくします。 「来週までに提出可能だ」は「提出できる」と書き換えます。

「可能だ」と並んでビジネス文書頻出の表現が「必要だ」です。これも「すべきだ」と書き換えることで文を読みやすくできます。たとえば、「修正が必要だ」→「修正すべきだ」と改めることができます。

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6.受け身を多用しない

受け身とは「れる」「られる」といった受動態で表現するさまを意味します。「会議を開く」を受動態で表現すると「会議が開かれる」になります。

受け身表現で文章を書くと、主語にすべき言葉がぼかされ、主体者不在のような印象を読み手に与えます。受け身が多く使われている文書を読むと、「他人事のように書いている」と思わせてしまうリスクがあります。

受け身同様、主体者不在と捉えられやすい表現に「せる」「させる」があります。この言葉は、相手に何かをさせる場合に用いる使役表現です。

@「わかりました、改善させます」
A「わかりました、改善します」

両者を比べると、@よりもAの方が積極性を感じられます。自分が代表して意見を述べる場面では、Aの表現を用いて主体性を示します。

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わかりやすい文章を作る方法はこれだけではありません。相手へ誤解なく情報が伝わる文章は、例外なく構造が単純です。これについても次の6つのセンテンスルールが存在します。

7.長くない一文で表す
→長文が続く文章はビジネス文書に向かない
→一文の文字数は100字、それ以上は分割する

8.接続詞と指示語を多用しない
→長文を避けて短文を多用しても読みにくい
→文のつなぎ目では接続詞をできるだけ使わない
→指示語を多用する文章は読みにくい
→指示語は具体的な内容に置き換える

9.前提を明示する
→人によって理解度は違う
→主張を理解してもらうための前提を示す

10.主語を明示する
→主語のない文は勘違いのもと
→主語を省略しても許される唯一の例外:「私」が主語
→主語と述語のずれを防ぐ
→主語と述語だけをつなげてみる

11.主語と述語を近づける
→主語と述語が離れると複数の解釈ができてしまう
→主語と述語を近づけて解釈を迷わせない

12.校正機能を利用する
→オートコレクトを絞りこむ
→言葉のゆらぎ/文法の謝りを修正する
→スペルミスを修正する
→読みやすさを自動的に定量評価する
→文章の修正経緯を変更履歴で辿る

先に取り上げた1〜6についても、もっと踏み込んで具体的に説明できますが、いずれもコンテンツのボリュームが大きいため、詳細な解説は外資系コンサルのビジネス文書作成術』(東洋経済新報社)をご覧ください。センテンスのルールだけではなく、ロジカルシンキングにもとづくコンテンツ構造を作るルール(ストラクチャー)、使いやすくて見やすい書式設定のルール(スタイル)、チャートとグラフをわかりやすく表現するルール(スキーマ)についても図解しています。

posted by 吉澤準特 at 05:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | プロフェッショナル仕事術

2017年03月25日

外資系コンサルのビジネス文書作成術
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「外資系コンサルが扱う書類」と聞くと、PowerPointで華麗にお絵かきされたチャートやExcelで緻密に関数処理されたワークシートを思い浮かべる読者も多いでしょう。しかし、日々のビジネスを支えているのはWordで作成した文書です。何か新しいことを提案するのにPowerPointは有効ですし、複雑なデータをわかりやすくまとめるのにExcelは役立ちますが、文書管理の視点から、「フォーマルな業務文書はWordだ」と考える組織はとても多いです。

それほど重要なWord文書の作成法を体系的に学んだ人はほとんどいません。見よう見まねで作成する、過去に誰かが作成したテンプレートを上書きすることが繰り返され、Word文書はどんどん見にくく、読みづらい存在になっています。その結果、「Word文書は扱いにくい」という認識を多くの人が持つようになりました。

Word文書にはPowerPointにもExcelにもない、それ自体で相手の納得を引き出す力があります。しかし、そのことをあなたの周囲も、あなた自身も真に理解していると断言できるでしょうか。

累計数十万部を数える「外資系〜シリーズ」には、パワーポイント向けの「スライド作成術」、エクセル向けの「Excel作成術」があります。しかし、ワード向けの本は存在しませんでした

これはチャンスです。ルールさえ知ってしまえば、Word文書を自在に操ることは、実は難しくありません。本書では私がコンサルタントに指導しているWord文書作成メソッド、「伝わる文書を書くロジック」と「効率よく作成するWord機能の使い方」を解説しています。優れたWord文書を効率よく作成する方法を知り、適材適所でビジネス文書を作り分ける術を自分のものにしましょう。

※書籍で「ビジネス文書作成レベル診断」を行うことができます。

●書籍概要------------------------------------------------------------

『外資系コンサルのビジネス文書作成術』
〜ロジカルシンキングと文章術によるWord文書の作り方〜
https://www.amazon.co.jp/dp/4492557776

WS000005

★PowerPoint、Excelに続き、Wordの作成術がついに登場
★診断結果から、本書のどのページを読めばよいかわかります
★「ビジネス文書の構造」と「Wordの機能」を図解で紐づけたありそうでなかった文書作成術です
★ビジネス書に必要な日本語の使い方を図解し、「読んでわかる」→「見ればわかる」ようにライティング技術を解説
★Wordのキラーコンテンツ「議事録」の書き方・レビュー観点をシンプルなのに詳しく具体的に解説

【1.ストラクチャー〜論理構造を組み立てる〜】

・文書の目的をはっきりさせる2つのルール

→文書を作る前にWHO、WHAT、WHYを決める
→3段階でレビューを受ける

・ロジックを組み立てる6つのルール

→PREPで論点をまとめる
→主観と客観のPREPを使いわける
→ロジカルシンキングでPREPを作る
→ラテラルシンキングでPREPを作る
→クリティカルシンキングでPREPを作る
→アウトラインと見出しでコンテンツを構造化する

【2.スタイル〜体裁を整える〜】

・更新しやすい文書を最初から作る

→ヘッダー/フッターで文書のレイアウトを揃える
→インデントとタブで文章位置を調整する
→書式をスタイルでグループ化する
→スタイルを使いこなす:段落/文字/リスト/表

・推奨しない表記を避ける

→環境依存文字を使わない
→全角と半角の表記ゆれがない文章を書く
→送りがなにルールを設ける
→カタカナ語句は音引きを省かない

・正しく記号を使い分ける

→カッコを使いわける
→区分記号を使いわける
→強調記号を使いわける

【3.センテンス〜文章を整理する〜】

・言葉を簡単にする

→一般的な表現を使う
→明確な表現を使う
→文体を統一する
→トートロジーを削る
→「〜を行う」を多用しない
→受け身を多用しない

・構造を単純にする

→長くない一文で表す
→接続詞と指示語を多用しない
→前提を明示する
→主語を明示する
→主語と述語を近づける
→校正機能を利用する

【4.スキーマ〜図表を活用する〜】

・Wordで図表を使う

→単純な図はWordで作る
→単純なマトリクスと集計表はWordで作る
→Excel、PowerPointを組み合わせる
→図表番号、相互参照を使う

・チャートとグラフを使いこなす

→チャートを使いわける
→グラフを使いわける
→図形にルールを設ける

・色を使いわける

→最初は色を使わずに作る
→強調・基本・極薄のベースカラーを決める
→相手に合わせてベースカラーを使いわける

【巻末付録〜議事録の作成〜】

・Wordで議事録を書く

・議事録作成をシミュレーションする

 

紹介用のPDFはこちらからどうぞ。

ダウンロードリンク

 

WS000006

WS000007

WS000008

WS000009

WS000010

以上。

posted by 吉澤準特 at 03:37 | Comment(0) | プロフェッショナル仕事術

2017年03月13日

ITエンジニアのコミュ力
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IT業界に長く生きていると、様々なタイプの人に出会います。

コンピューターに向かい合う業界なので、技術に詳しい人が多いと思いきや、「技術的なことは大してわかりません」という人も数多くいました。そうした人はコミュニケーションスキルに長けた方が多く、ユーザーとの接点も多いため、クライアント側からは頼りにされます。

一方で、コミュニケーションベタが理由で、優れた能力を持っているのに「この人は頼りにならない」とネガティブなレッテルを貼られることもあります。「自分の理解できない説明ばかり」「知りたいことにピンポイントで答えてくれない」などの不満から、クライアント側で評価は低く、これが相手との信頼関係を損なって、本来は不要なコミュニケーションをどんどん求められるという構図に陥ります。

スキル本位のギークな世界であるはずが、「コミュニケーション」というスーツの世界に浸食されている状況を憂うITエンジニアは多いかもしれません。だったら、スーツの世界の武器を1つ手に入れてみればよいだけの話です。人と人とのコミュニケーションも、アプリ間のインターフェースと本質は変わりません。許可されているコマンドとオプションの数が多いだけです。

コミュニケーションのコマンド&オプションのバリエーションを覚える近道は、具体的なやりとりをたくさん見聞きして経験値というか熟練度を増やすことです。日々の仕事の中で経験してもよいですが、典型的なパターンを本から学ぶのも効率的でしょう。

私の手元にある『ITエンジニアとして生き残るための「対人力」の高め方』(日経BP社)では、次のケースが列挙されています。バッドケースとグッドケースが両方示されているので、理解しやすいです。

・相手のことは聞いてみなければわからない
・お客様のビジネス全体を意識して会話する
・自己満足の提案書を作らない
・聞き手を意識して話す
・相手が知りたいことに焦点を当てる
・相手が本当に知りたいことを考える
・「わかった気」にならずにもっと掘り下げる
・相手の事情も考慮して進め方を検討する
・相手の気持ちにも配慮する
・どうすればできるかを考えてみる
・何事も「自分ごと」で考える
・相手が受け入れやすい言い方をする
・相手が判断しやすい根拠を示す
・話しかけやすい人になる
・共感したうえで相手に考えさせてみる
・仕事の目的や全体像を伝える
・相手の「やる気のもと」を理解しておく
・相手が動きたくなる以来の仕方を考える 等

この本に謳われている『「他人ごと」を「自分ごと」にする』という姿勢は、ギーク・スーツ問わずに共通する必須のコミュニケーションスキルです。相手の状況を察して「自分があなたの立場にあったらこうします」という意見を持っている相手だからこそ、信頼を獲得することができるのです。

こうした事例を手元に置いてイメージトレーニングすることは、スーツの上を行くギークになる近道になるでしょう。

posted by 吉澤準特 at 01:28 | Comment(1) | TrackBack(0) | プロフェッショナル仕事術

2016年11月30日

坂本竜馬がもしパワーポイントを使っていたら・・・ ビジネスパーソン必見
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「坂本竜馬がもしパワーポイントを使っていたら・・・」

そんな設定で作られた「薩長同盟のご提案」資料が、今、私の中で盛り上がっています。作ったのは、なんとマイクロソフト。自社サイトで公開されています。

素人が作ったお遊びのスライドではありません。全22ページ、下の抜粋を見てもらえばわかると思いますが、とてもクオリティが高く、「F5]を押してスライドショーで見ると、高度なテクニックの数々に度肝を抜かれます。

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坂本竜馬が、

・西郷隆盛と桂小五郎のディスカッションを移動中はメールとskypeミーティングでフォロー
・到着即同盟締結を実現するスピードプランを提案

というところは笑うところですが、笑えないくらいに関心してしまうのが、このパワーポイント資料の随所に盛り込まれたスライド作成テクニック。

「動画挿入」、「画面遷移」などで、私が今まで使ったことが無かった活用もあり、教材として大変参考になりました。このスライドとまったく同じように作ることができれば、人に指導できるレベルのスキルに達しているといえます。

しかも、このスライドはPowerPoint2016の最新機能「ズーム」を多用しており、これがとても効果的に使われています。

この資料をPowerPoint2016よりも前のバージョンで開くと、「まあうまくできているスライドだな」という感想で終わりますが、2016で開くと、「ズーム」機能が実に心地よく、画面遷移や図表のアニメーションも一線を画した振る舞いです。

PowerPoint2016があれば、ズームモーションで人気の高い「Prezi」はもう必要ない、といえるくらいです。Preziは「パワーポイント以来の革命」と呼ばれることもあるプレゼンツールですが、今度のPowerPoint2016は「Prezi以来の革命」と呼んでもよいくらいの出来だと思います。

このエントリーはマイクロソフトのステマではありませんが、もしあなたがPowerPoint2016をすでに持っているなら、是非この「薩長同盟のご提案」をダウンロードしてみてください。スライドショー(F5を押す)で最初から流すと驚きます。

ビジネス系のパワポ資料ばかりを作っている人は感動すること請け合いですよ。

posted by 吉澤準特 at 22:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | プロフェッショナル仕事術

2016年03月21日

会社に入って一番役立つスキルはいったいなにか?
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会社に入って一番役立つスキルはいったいなにか?

ロジカルシンキング、英語力、ファシリテーション。いろいろありそうですが、ほとんどの職種の人に共通して必要とされるスキルはそれほど多くありません。しかも、新入社員のうちから持っていた方が望ましいものという条件を付ければ、さらに絞り込まれます。

そうした厳選スキルの中で、私がもっともオススメするのは「資料作成」です。

上司・同僚・関係者へのホウレンソウ、会議における参加者との認識合わせなど、会社に入って覚える仕事では、直接話して相手に伝える方法と、資料を使って相手に伝える方法の両方を使います。

学生生活を通じて、相手に対して口頭でコミュニケーションする機会は無数にありますが、資料を使ってコミュニケーションすることは多くありません。しかも、ゼミや研究室の活動で作成するレポートなどは、ビジネスシーンにおける資料とは性質が異なるため、作り方も全然違います。

つまり、会社に入った直後、ビジネス用の資料作成スキルに秀でた人間はほとんどいません。そして、自分の周囲に資料作成スキルの高い人がいない限り、どうやって高品質なビジネス資料を作ればよいのか教わる機会はありません。

自分の周りにそういう機会が少ないなら、そういう機会に恵まれたところで何を教わることができるのか、調べてみればよいのです。私が今回執筆した「マンガでやさしくわかる資料作成の基本」という本は、まさしくそれを追体験できる仕組みにしています。

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資料作成というものを学生時代には全然やってこなかった主人公が、社会人1年目で徐々に覚えていく様を通じて、読者の方々にもその成長を実感できるようにしています。

あなたがどんな資料作成タイプなのかを診断できるシートもついています。オンライン上にも用意しているので、まずはそちらであなたのタイプを調べてみると面白いですよ。

『あなたのビジネス資料作成レベル診断』
http://www.canter.jp/it-ura/doc_skill_check/

posted by 吉澤準特 at 01:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | プロフェッショナル仕事術

2016年02月14日

資料作成を勘違いしている人へ贈る、3つの基本
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あなたがビジネスパーソンであれ、学生であれ、誰かに見てもらうための資料を作るのであれば、ぜひ、これから書くことを意識してほしいのです。

というのも、ここのところ立て続けに「どうしてこうなった?」と頭を抱えてしまう資料に出会ってしまったからです。いずれの資料も、言いたいことはなんとなく分かりますし、こちらに求めていることもそれとなく分かりました。でも、それらの資料は私が分かっただけでは十分ではなくて、部長や役員などの意思決定ができる人にも納得してもらう必要があったのです。そして、そうした肝心の人たちには納得してもらえませんでした。

どうして自分の言っていることを受け入れてもらえないのでしょう。説明する直前までは、「この資料で説明すれば納得してもらえる」という可能性を考えていたわけですよね。

でもダメだった。原因はいくつかあるでしょう。

■原因A:
「運が悪かった」

まれにこういうことはあります。相手の機嫌が悪くて、何を言っても「No」と反応される。こういうときはどうしようもありません。また、相手の都合がよく変わり、全然説明する時間がなかったということもあります。対処方法はあるものの、資料そのものが悪かったわけではありません。

■原因B:
「もう決断された後だった」

相手が心づもりを決めてしまったのなら、どんなに分かりやすい資料を用意しても説得は困難です。これも資料自体が悪かったわけではありません。

■原因C:
「資料の情報が足りなかった」
「自分の考え方が浅かった」
「相手の理解力が足りていなかった」
その他もろもろ

上記2つ以外は、資料作成のやり方に問題があったからです。相手の理解力云々で愚痴を言いたくなる場面もあるでしょうが、それもあなたの作る資料の構成次第で改善が見込めます。少なくない人がこの原因を軽視したり、対策を見誤っていますが、勘違いをしてはいけません。大半はあなたの「準備不足」や「一方的な考え方」によって引き起こされているものです。根本的な資料作成の段取りを見直すべきです。


最初に触れた「どうしてこうなった?」と思ってしまう資料は、すべて原因Cによる失敗でした。でも、これら原因は、資料作成の一番最初にやるべきことを押さえておけば、多くを避けることができます。それをやっていないために資料の作り直しで無駄な時間を費やす人たちをここ最近多く見てきたので、改めて注意を促します。


【資料作成の基本1】
WHO: 誰のためにつくる資料なのかを決める

業務の効率性を高めるITシステムを導入する場合であれば、投資判断をする人は費用と効果の情報を知りたがりますが、実務を担当する人はその使い方と作業の軽減度合を知りたいと考えます。

最終的にその資料を誰に見せるのか、それが決まれば資料の立てつけも決まるのです。


【資料作成の基本2】
WHAT: 何のためにつくる資料なのかを決める

単なる情報共有なのか、相手に意思決定をしてほしいのか、その違いによって資料のつくり方は変わってきます。たとえば、情報共有を目的とした資料は、最初に報告要旨(サマリー)をつけること。その部分だけを読んでも概要を判断できる構成は、読み手の時間を節約するので喜ばれます。

逆の場合もあります。大まかな理解ではなく、細部も把握しておきたいと考える相手であれば、エクセルを使って明細表を用意してあると喜ばれます。

資料を使って相手に何をしてほしいのかを最初に決めておけば、資料フォーマットと内容構成も自然に決まるものです。


【資料作成の基本3】
WHY: 基本1と2の組み合わせが正しいことを確認する

資料を作るのであれば、ねらい(WHAT)に対して最も効果的に行動してくれる相手(WHO)に向けて作るべきです。

たとえば、営業システムの提案だから営業部長向けに提案書を作ったのに、情報システム部長の判断の方が優先されて不採用となったという失敗話は、設定した「ねらい」と「相手」がかみ合っておらず、資料のロジックに妥当性が欠けているために起きます。

資料作成を進めるうちに新しいキーパーソンの存在が判明した場合には、WHOにその人物を含め、資料内容に修正を加えなければなりません。

 

資料とは、何かを確認したり判断するための材料であり、誰かに活用してもらうために作るものです。

資料作りなんて時間をかける必要はない、業務や議論の中で役に立つ最低限のレベルで十分、そう考える人は多いでしょうし、私もそう思います。しかし、世の中にはその最低限のレベルにさえ達していない資料がとても多いのです。

資料作成で最初にやることは何であるかと尋ねたとき、多くの人は「内容を考えること」だと答える。間違ってはいないが、具体的にどうするのかさらに尋ねると、「パワーポイントを開いて目次を作り始める」、「エクセルを開いて表を作り始める」といった資料そのものを作る行為を述べる人が少なくない。

しかし、この考え方は完全に間違っています。

資料作成に取り掛かった段階で多くの人が経験する非常に残念なトラブルは、作成者の勝手な思い込みで、依頼した側が意図しない形で資料が作成されてしまうことです。
資料作成側の努力によってこうしたトラブルを避けるためには、作成依頼を受けた時点で、「相手に資料を見せる時にはどのような形になっていれば良いか」を確かめておく必要があります。

このエントリーで取り上げた3つの基本を守ってもらえるだけで、相手が歩み寄って理解してくれる資料に近付きます。

まったく複雑なことではありませんが、資料の方向性を決めるこの段取りを疎かにすると、資料の真の読み手との間のズレがどんどん開いていき、やり直しを要求される範囲がぐんぐん拡大していきます。それだけは避けましょう。

参考までに、私が実践している資料作成時のコツをリンク先に列挙しておきます。

『外資系コンサルの資料作成術を鵜呑みにしてはいけない』
http://it-ura.seesaa.net/article/403001958.html

私の周りにいる人だけではなく、これから社会人としてビジネスの現場に出てくる新入社員、就活に勤しんでいる学生の方々にもぜひ知っておいてほしいです。そして、少しでも無駄な資料作成の時間を減らして、労働時間を減らしてください。

posted by 吉澤準特 at 23:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | プロフェッショナル仕事術

2015年10月20日

仕事がときめく資料の作り方
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これまでに何万枚もの資料を作成してきましたが、「この資料は見た目がクールだ!」と実感できる、見ているだけでワクワクするものを作れたときには、ステークホルダーからあっさりと期待通りの結論を得ることができていました。

一方で、「なんだか見た目が気に入らない」と思う資料を使っての説明は、いつも苦戦しながらだったように思えます。

その理由を自分なりに考えてみると、良い結果・悪い結果の分かれ目は「その資料にときめきを感じるかどうか」でした。たしかに、見た目が美麗・すっきりまとまっているといった資料が目の前に出てきたら、「分かりやすい資料かも?」とポジティブなバイアスで捉えてしまう人が多いでしょう。

数年前に「ときめき」をキーワードにした片づけ術が世を席巻しましたが、仕事における資料作成でも「ときめき」がカギになる場面があるなぁ、と改めて認識した次第です。

そこで、私がこれまで実践してきた資料作成の王道手法の中から、「ときめく資料」を作成するために使えるテクニックをまとめておこうと思います。

 

【ときめく資料の王道】#1 カラー

ときめく資料になるかどうかの80%(個人的感想)はカラーで決まります。

たとえば、以下のリンク先にあるパワーポイントを見てください。フォントカラーを濃緑色に統一して作成されたスライドです。これの表紙スライドだけを見て、あなたはワクワクできるでしょうか。

それではこのスライドの表紙を見て、あなたはワクワクできるでしょうか。

私は後者の方がワクワクできました。多くの人もそうだと思います。一見するとフォントや文字の配置が原因だと思えたりもするのですが、実際に上記のスライドの文字が1つめに取り上げたスライドで使われた緑色であったら、と想像してみてください。

※色を変更したバージョンのアップは省略します

なぜ色使いだけで感じ方に大きなインパクトがあるのか。それは、最初のスライドが「混色系」で、次のスライドが「顕色系」で描かれているからです。

混色系は、Web上での色指定でおなじみのRGB形式(色を全部足すと白)や、印刷時のプリンタインク指定で登場するCMY形式(色を全部足すと黒)があります。

一方で顕色系には、マンセル表色系などがよく知られています。これらの色の違いとそのインパクトについては以下のスライドが詳しく説明していました。

フォントの設定や図形・グラフの使いこなし、余白やレイアウトの工夫も重要ですし、一般的なビジネス資料を作るだけなら、まずそちらから定石を学んだ方が良いと思います。

ですが、まずは色使いを理解するところから入った方が「ときめく」資料を作る早道だとだと私は考えます。それほどまでにカラー設定の違いから受けるワクワク感のあり無しは大きい、というのが個人的感想です。

ちなみに、パワーポイントなどのオフィス製品ではRGB形式で色を指定するしかありませんから、マンセル表色系をなんとかRGB形式に変換しなければ使いこなすことができません。

これについては以下のサイトが変換表を公開されているので、参考にしてみることをお勧めします。

『マンセル色見本表(マンセル表色系)一覧表』
http://www9.plala.or.jp/minordaimyo/mcs.html

posted by 吉澤準特 at 07:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | プロフェッショナル仕事術

2013年09月19日

仕事を効率化する15の(人を)動かす技術
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前々々回エントリー前々回エントリー前回エントリーに引き続き、「外資系コンサルの仕事を片づける技術」をベースにして、類書にどんな仕事術のコツが書かれているかを整理してみました。対象としたのは、世の中で比較的よく読まれている仕事術の本(ベストセラー)です。

<比較するベストセラーの仕事術の本>
・99%の人がしていないたった1%のコツ
・あたりまえだけどなかなかできない仕事のルール
・一瞬で大切なことを伝える技術
・入社1年目の教科書

※仕事を効率的にこなしたいと思う人はたくさんいると思います。そうしたニーズを受けて、世の中には仕事術の本がたくさん出回っているわけですが、本によって書かれていることに違いがあります。そこで類書と比較しながら、頻出のコツはなんであるかを調べました。

_

【動かすスキル編】

<分類:基本姿勢>
★★★
・目的とゴールを参加者へ周知してから会議をはじめる
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→目的とゴールを事前に共有する
→会議の趣旨を明確にする
→シナリオを考え時間を区切る(進行管理)
→会議の準備、本番、フォローは1:1:1になるように手間をかける

★★
・あいまいな判断で会議を終わらせない
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→会議後のアクションはその場で決める
→必要以上に摩擦を恐れない
→プレゼン者は簡潔に説明し、最後まで聞く
→質問前にみんなで3分考える
→論点に影響しない付加価値のない発言で終わらせずに賛否をはっきりさせる
→決を採る方法を曖昧にせず決めておく

★★
・意見を出しやすい雰囲気をつくる
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→小グループで話し合い、代表者に発言を集約してもらうことで、身内で論点をまとめてもらう
→ホワイトボード、フリップチャートを使って論点を明確にする


・上司の目線でやるべきことを考える

<分類:議論の進め方>
★★
・仕事を頼む時には依頼と期待を伝える
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→人には動いてもらう→プロは期待に応える

★★
・反論するには、相手の理を認めた上で妥協案を添えて問いかける
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→反論を伝えるときは代案を添える
→目上の人の意見への反論は「あえて言わせてください」と前置いて話す


・結論を言わせて当事者意識を持たせる
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→相手に結論を言わせる


・会議が脱線しないようにファシリテートする
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→話題を脱線させない
→誰に対しても平等に扱う
→勝手にしゃべらせない


・相手のコミュニケーションタイプに応じて対応スタイルを変える
(実用/低リスク/こだわり/協調)

(類書にも書かれていた関連するコツ)
→席順に配慮する(対話しやすい位置関係)
→多重人格になる→相手に合わせて性格を変える

<分類:議事録の作り方>
★★★
・議事録は率先して書き、当日中にレビュー依頼を出席者に出す
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→議事録は当日出す
→頼まれなくとも議事録を書く

★★★
・議事録は分かりやすい表現でシンプルに書く

★★
・議事録は時系列ではなく議題単位で整理する
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→議事録は時系列で書かない

<分類:BATNA/ZOPA>
★★
・事前に反対意見を確認して対策を立てる
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→根回しをする
→反対意見を事前確認して対策を立てる

★★
・相手のKOFを避けて落とし所を受け入れさせる


・ハイボールを投げて相手の出方を伺う

posted by 吉澤準特 at 23:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | プロフェッショナル仕事術

仕事を効率化する10の段取る技術
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前々回エントリー前回エントリーに引き続き、「外資系コンサルの仕事を片づける技術」をベースにして、類書にどんな仕事術のコツが書かれているかを整理してみました。対象としたのは、世の中で比較的よく読まれている仕事術の本(ベストセラー)です。

<比較するベストセラーの仕事術の本>
・99%の人がしていないたった1%のコツ
・あたりまえだけどなかなかできない仕事のルール
・一瞬で大切なことを伝える技術
・入社1年目の教科書

※仕事を効率的にこなしたいと思う人はたくさんいると思います。そうしたニーズを受けて、世の中には仕事術の本がたくさん出回っているわけですが、本によって書かれていることに違いがあります。そこで類書と比較しながら、頻出のコツはなんであるかを調べました。

_

【段取るスキル編】

<分類:基本姿勢>
★★★
・ToDoリストを毎日更新する
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→毎日ToDoリストを作る

★★★
・仕事の所要時間は頭に思い浮かんだ倍の時間を想定する
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→他人の時間を無駄にしない
→自分の能力以上に仕事を引き受けない
→締切は絶対に守る
→頼まれたことは必ずやりとげる

★★
・作業の本質を理解して+αをやる
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→全体のシナリオを作成する(資料作成)

<分類:作業の効率化>
★★★
・資料は骨子レベルでレビューしてもらう
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→早め早めにチェックを受ける
→50点でいいから早く出す

★★★
・10分調べてもわからなかったらほかの人に聞く
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→一人で抱えず、自力で検討が難しくなったら他人を頼る

★★
・繰り返し発生する作業はルーチン化する
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→単純な作業はあらかじめ仕組化しておく

<分類:GTD>
★★★
・仕事は「着手する個々の作業」に分解する

★★★
・時間のかからない依頼はすぐに対応する
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→メールはすぐに返信する、すぐやる
→頼まれたものはすぐやろう
→返事は当日中にする
→判断は素早く行う
→メールは24時間以内に出す

★★
・リードタイムと期限から作業の取組順序を決める
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→優先順位を決める
→作業時間を逆算して取り組もう
→自分の予定を正直に周りに伝えて、時間調整のコンセンサスを得る
→何のためにやる作業なのかを確認して作業優先順位や付加作業の必要性を判断する
→人との面会時間の調整(アポ取り)を優先的に着手する
→相手の時間を先に抑える、資料準備の期限が早期に明確になることで作業効率が上がる

★★
・アナログとデジタルでGTDを簡単にする

posted by 吉澤準特 at 19:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | プロフェッショナル仕事術

2013年09月17日

仕事を効率化する13の伝える技術
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前回エントリーに引き続き、「外資系コンサルの仕事を片づける技術」をベースにして、類書にどんな仕事術のコツが書かれているかを整理してみました。対象としたのは、世の中で比較的よく読まれている仕事術の本(ベストセラー)です。

<比較するベストセラーの仕事術の本>
・99%の人がしていないたった1%のコツ
・あたりまえだけどなかなかできない仕事のルール
・一瞬で大切なことを伝える技術
・入社1年目の教科書

※仕事を効率的にこなしたいと思う人はたくさんいると思います。そうしたニーズを受けて、世の中には仕事術の本がたくさん出回っているわけですが、本によって書かれていることに違いがあります。そこで類書と比較しながら、頻出のコツはなんであるかを調べました。

_

【伝えるスキル編】

<分類:基本姿勢>
★★★
・伝える内容は小分け&シンプルにする
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→一番伝えたいこと(結論)を短く伝える
→一度に伝えることは1つに絞る
→段落ごとに区切って伝える
→一番大きな理由を伝える
→相手の理解力の壁を下げるために一番大切なことをはっきりさせる

★★
・メールでは一歩踏み込んで内容を伝える
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→一歩踏み込んだ内容になる
→メールの往復を防ぐ
→情報は整理してから伝える
→伝えたいことを短冊にして端的に伝える
→話すことで考える
→自分で整理したメモを見せながら質問をする。


・改善目標と現状の制約を整理してから相談する
→自分の中の過去を捨て、ゼロベースで最適な選択肢を探す

<分類:情報の伝え方>
★★★
・名前を呼び掛けてから伝える
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→宛先を明確にする

★★★
・選択肢ごとの違いをハッキリさせる
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→重み(内容の重要性)と差(選択肢感の軽重)で話す
→取り得る選択肢を比較して重要度の差をはっきりさせる

★★
・空中戦を避けて具体的に確認する
→ホワイトボードを使う

<分類:資料の作り方>
★★★
・説明を聞かなければ分からない資料は作らない
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→パターンを頭に入れる
→相手に伝わりやすいフォーマットを使う
→プレゼンテーションには必ず文章で要点を添える

★★
・パワポの資料はアウトライン記述法
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→中央揃え、フォント合わせだけでも行う
→空白と文字は3:7にする
→左から右、上から下に流れるよう資料をつくる

★★
・メールの件名だけで内容と緊急度が伝わるようにする
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→メールの件名を工夫する

★★
・やりとりは必ず証跡を残し、メールと口頭で確認する
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→メール証跡を残す
→優先順位は対面→電話→メールで伝える
→連絡はメールと電話の両方を使う
→メールだけだと勘違いのもとになる

<分類:PAC思考>
★★★
・最終的な目的を共有する
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→夢をかなえる(目的を達成する)具体的な着手アプローチを設定する
→全体のシナリオを作成する(資料作成)
→目的を考える

★★★
・前提/仮定/結論に分けて論理の飛躍を見つける
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→定量、定性、事実で説明
→論理性のある根拠(定量、定性)で説明する
→自分以外の権威者の意見を活用する
→ファクト(行動と結果)を信用する

★★
・結論は必要最小限の前提とともに示す(口頭、メール、資料すべて共通)
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→定量、定性、事実で説明
→報告書は最初に結論を書く
→聞かれたことを最初に答える
→相手と情報レベルをそろえる
→要点を先に言う
→メールも結論を最初に書く
→結論から伝える
→結論から先に伝える
→結論に必要な前提だけを最初に伝える
→メールの文面は簡潔にして結論から先に示す。

以上です。

今回紹介した伝えるスキルの前提にあたる「仕事術の基礎編」と「聴くスキル編」については、以下リンクを参照して下さい。

『仕事術のベストセラーに学ぶ:仕事を効率化する7つの基礎、15の聴く技術』
http://it-ura.seesaa.net/article/374956921.html

posted by 吉澤準特 at 16:22 | Comment(0) | プロフェッショナル仕事術

2013年09月16日

仕事を効率化する7つの基礎、15の聴く技術
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仕事を効率的にこなしたいと思う人はたくさんいると思います。そうしたニーズを受けて、世の中には仕事術の本がたくさん出回っているわけですが、本によって書かれていることに違いがあります。

そこで、「外資系コンサルの仕事を片づける技術」をベースにして、類書にどんなことが書かれているかを整理してみました。対象としたのは、世の中で比較的よく読まれている仕事術の本(ベストセラー)です。

<比較元とする仕事術の本>
外資系コンサルの仕事を片づける技術

<比較するベストセラーの仕事術の本>
99%の人がしていないたった1%のコツ
あたりまえだけどなかなかできない仕事のルール
一瞬で大切なことを伝える技術
入社1年目の教科書

比較元の本には★印で仕事のスキルの難易度が明記されている(★★★:新人レベル、★★:中堅レベル、★:ベテランレベル)ので、それをベースとして、仕事術のベストセラー本に書かれているコツを列挙しています。この一覧を使って★印の多い順に自分の仕事のやり方の効率性を見直してみると良いとかと思います。

なお、それぞれの仕事のコツについて、具体的なやり方が気になった場合は、各書籍を直接読んでみてください。「内容は気になるけど、購入するのはちょっと・・・」と思っている人は、とりあえず、無料で1章分を読むことができる以下のダウンロードをお勧めします。

『外資系コンサルの仕事を片づける技術:特別抜粋版(1章+2章の一部)』
https://it-ura.up.seesaa.net/item/report_request_it-ura-011.htm

_

【仕事術の基礎編】

<分類:MECE>
★★★
・体系的に要素をならべる

★★★
・要素を重要度で比較する
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→大事でないものは切り捨てる

<分類:ロジックツリー>
★★★
・一貫性を持って考える
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→流れるような説明をする:森、木、枝葉の順で話をする
→塊とつながりをはっきりさせる
→全体像を見てつなげる

★★★
・個別の意見と論理全体のルールをはっきりさせる


・ルールを疑う

<分類:インプット・プロセス・アウトプット(IPO)>
★★★
・あらゆる要素のインプット・アウトプット(関係性)とその強さをはっきりさせる
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→つながりの向きと太さを明確にする

★★★
・アウトプットの形を意識してインプット情報を集める
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→情報を収集したらアウトプットする:自分に当てはめたらどうなるかを考える

_

【聴くスキル編】

<分類:基本姿勢>
★★★
・相手の話は最後まで聞く
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→話をかぶせない
→話したい誘惑を抑え、相手の話を最後まで聞く

★★★
・常にメモとペンを持ち歩き、相手の意見と自分の考えを書きとめる
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→ToDo表、スケジュール表を扱うテクニックのページを参照させる
→メモをたくさんとる
→アイデアや注意点はすぐに書きこもう
→どんな場にもペンとメモを持参して要点を書きとめる

<分類:情報の引き出し方>
★★★
・自分なりの答えを持ってから質問する
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→話をコンパクトに伝えるPAC思考のテクニックページを参照させる
→まず自分で答えを出してから相手に聞く

★★★
・相手の質問には正面から答える
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→尋ねられたことに正面から答え、質問が曖昧な場合はその意図を確かめる

★★
・相手の主張は理由と結果に分けて深掘りする
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→完成した仕事を追及する
→次に進められる形に整理してホウレンソウ
→相手が希望している選択が他と比べてどんな差があるかを明確にする

★★
・英語で情報収集する基礎を身につける
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→まずは英語を素早く読めるようになる


・海外から発信される情報を活用する
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→使う場面を強制的に作る

<分類:情報のまとめ方>
★★★
・得られた情報を事実と推測に分ける
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→事実と推測を分ける

★★
・論理的な考察と主観的な感想を分ける
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→論理と感情を分ける
→情報を調べるなら原典にあたれ
→グラフは恣意的な表現になっている

★★
・問題とリスクと課題に分けて管理する
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→課題と懸念事象を分けて考える

<分類:聴くタイミング>
★★★
・聞くタイミングに気を付ける
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→聴くタイミングに気を付けよう
→相手の都合に配慮しつつ、緊急性を意識する

★★
・ちょっとした質問はチャットを使ってクイックにコミュニケーションする
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→チャットを利用する
→同時性がありながら履歴が残る

<分類:アクティブリスニング>
★★★
・相手の言い分を無条件で受けれる
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→相手が一番言いたいことを聞き出す

★★
・うなづき、繰り返し、言い換えを用いる
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→会議をコントロールする
→うなづき、相槌で聞き手が会議を仕切る
→うなずき、繰り返し、言い換えを行う


・誘導尋問を避ける
(類書にも書かれていた関連するコツ)
→誘導尋問にしない

以上

posted by 吉澤準特 at 14:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | プロフェッショナル仕事術

2013年07月22日

【伝えるスキル】ご褒美がもらえなくても、「改善目標と制約条件を整理する」
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おっさんワンコの顔

後出しジャンケンって言葉がありますよね。飼い主の皆さんは、「それ、ずるいじゃーん!」って言いたくなるときに使っていると思いますが、僕ら犬もよく使っています。

たとえば、おやつの時間にデリシャスなご褒美フードを目の前に出されて、飼い主さんが「お手っ!」って叫んでいるとするじゃないですか。そしたら、僕ら犬はみんなお手をするんですよ、だってご褒美を食べたいもん。じゃあ、お手が出来たらご褒美をもらえるかというと、90%以上の確率で「もらえない」んですよ。

なぜか?

飼い主の皆さんとしては、「犬がお手をするのは当たり前」であって、「もっと難しいことができなければ、ご褒美をあげるに値しない」と考えているからなんです。だから、お座り、伏せ、待てのコンビネーションが成功しなければ、ご褒美をもらえません。

まあ、気持ちはわかるよ。お手くらいお猿さんだってできるし。それにお手が出来たくらいでご褒美にありつけるなんて甘い考えは、ドッグトレーナーさんに1か月缶詰で躾けられたときに捨て去りましたよ、あのつらい日々の中で・・・(遠い目)

それはともかく、コンビネーションが成功すればご褒美がもらえる、というのは、僕ら犬と飼い主の皆さんとの間で暗黙の了解になっているんですよ。だから、僕らはそれを信じて、目の前のご褒美を食べたい一心でコンビネーションを成功させるんです。

でもね、ときどきだけど、コンビネーションしただけじゃご褒美をもらえないことがあるんです。お手、お座り、伏せの華麗なコンビネーションをして、最後にじっと待っているんだけど、飼い主さんもじっとしたまま。

「???」

僕ら犬は察しの良い動物ですけど、いつもと同じようにやっているのに、こんな反応を飼い主さんにされたら、そりゃ大混乱しますよ。

「僕のやったことは何か間違ってた?他に何をしたらいいの?」

そう思って、伏せをしながら鼻をクンクン鳴らし始めると、「まだだよ〜、まだだよ〜」との謎の言葉を飼い主さんがつぶやくわけです。そして、あろうことか、僕の鼻の上にご褒美をそっと置いて、「まだだよ〜」とまた話しかけてくるのです。

な、なんなんですか!ワンコの鼻先は食べ物をのっけるためにあるんじゃないんですよ。勝手に置かないでください。それにこのままの姿勢だと、いつまでたってもご褒美のおやつを食べることができないじゃないですか。

これはもう我慢の限界ですっ、と鼻息を荒くしてつい立ち上がってしまったそのとき、「あ〜、あと10秒ガマンできたらおやつを倍にしたのになぁ」なんてビックリ発言を飼い主さんがしたんです。

僕ら犬には”衝撃の事実”ですよ。いつそんなルール決めたのさ。そんな話聞いてないし。僕は前回ご褒美をもらえたときと同じことをやったのに、どうしてそれだけじゃご褒美が出ないのさ!

こんなのは「後出しジャンケン」でしょ。最初に「今日は30秒待つことができたらご褒美あげる」って言ってくれれば、僕もそれを意識して我慢し続けることができたんです。

僕ら犬でさえふてくされてしまうほどのこの鬼畜の所業、もし飼い主の皆さんが働いている”会社”でやってしまったら、やられた相手はきっと不満を持つと思うんです。僕らのときはご褒美だったけど、一度仕事をお願いしておきながら、後になって「そうだ、この条件もおねがい」って言われることが何度も続いたら、「そういうのは先に言ってよ」って思うよね。

だから、そういうことを未然に防ぐためにも・・・

(続きを読む)→http://gaishi-shigoto.seesaa.net/article/369614883.html

posted by 吉澤準特 at 10:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | プロフェッショナル仕事術

2013年07月10日

【動かすスキル】マーキング戦士たるもの、「相手の意見をベースに妥協案を探る」
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おっさんワンコの顔

飼い主の皆さんは当然知っていることだと思っとりますが、僕ら犬にとって何よりも大切なライフワークは”散歩”なんです。いやいや、ライフワークなんて横文字言葉じゃ生ぬるいですね、もはや”生きがい”です。

雨が降ろうが雪が降ろうが、台風や雷に見舞われようとも関係ありません。どうして散歩をするのかと聞かれたら、「そこに道があるから」と答えてしまうほどの情熱を持っているのが、僕ら犬の宿命(さだめ)なんです。

多くの犬がしのぎを削る散歩というものは、僕ら犬にとって戦場でもあります。毎日刻々と変わるナワバリの状況を頭に叩き込みつつ、自分のナワバリをいかに効率的に広げていくかを考えながら尻尾をフリフリ歩むその姿は、まさに”マーキング戦士”であります。

しかし、僕ら犬のように立派なマーキング戦士としての自覚を、飼い主の皆さんは持っていないように思えるんですよね。だって、僕らが練りに練った戦略に基づく本日の散歩コースを、飼い主の皆さんはまったく無視するじゃないですか。

僕だって、それが飼い主さんなりのマーキング戦士としての考え抜いた末の作戦であれば文句は言いません。でも、絶対そんなことないでしょ。だって、「いつもと同じコースをまわって早く帰ろう」ってよく言っているじゃないですか。僕ら、ちゃんと聞いとりますから。

でもね、そうやって僕ら犬の意見を真っ向から退けちゃうというのはどーなんでしょうか。飼い主さんラブの我々としては、言われたことに従うのはやぶさかではないんですけど、それでも毎回意見を却下されちゃうと、だんだんイライラも募ってくるもんですよ。

僕ら犬が相手なら、せいぜい部屋の隅っこでオシッコされちゃうくらいで済みますけど、これが”会社”にいる人たちだったらどうなりますか? 本人が一生懸命やったことに対して、「その内容じゃなくて、こっちの内容に決めたから」だなんて真っ向否定をしてしまったら、その人は気持ちがげんなりしちゃいますよ。こういうことが積み重なったら、飼い主さんに対して本気で考えた提案をしてこなくなるかもしれません。

こんな困ったことにならないためには、飼い主の皆さんは何をやったらエエのでしょうか。答えは手元の本(外資系コンサルの仕事を片づける技術)にありました。169ページを覗いてみるのです。

『より良い案にするためには、真っ向から相手の意見を否定するのではなく、相手の主張を最初に認めた上で、改善点を絞り込んで示す』
(外資系コンサルの仕事を片づける技術:169ページ)

自分の意見を押し通すだけじゃ、相手を納得させることはできないんですよ。僕ら犬だって、自分の考えと逆のことを毎回強いられてたら、ストレスが溜まって脱毛しちゃいますけど、これが”会社”の中のやりとりになれば、それこそ人間関係でウツとかになっちゃう人もいるんじゃないかなぁと思うんです。

散歩の話で言うなら、せめて、最初の数分くらいは僕の考えたマーキングコースを採用してもらえるなら、途中で「いつものコースに戻ろう」と言われても、それなりの達成感を感じることはできたんです。最初からマーキングコースを拒否されるのとは全然違うんですよ。

だから、”会社”の中でのやりとりも、「あなたの提案のこの部分はすごく良いからそのまま使って、でもこっちの部分は違うやり方にした方が良くなると思う」くらいの感じでやってみたらどーでしょう。

相手に譲歩しつつも自分の意見を盛り込む。そんなクレバーなやり方を飼い主の皆さんには身につけてほしいなぁと思う次第です。なんていうか、「散歩進んで二歩下がる」的な感じですかね。えっ、意味も違うし字も違う?

ならば・・・

(続きを読む)→http://gaishi-shigoto.seesaa.net/article/368452819.html

posted by 吉澤準特 at 09:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | プロフェッショナル仕事術

2013年07月05日

【段取るスキル】散歩の時間は本能の赴くままでも、「仕事の所要時間は倍の時間を想定する」
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※本エントリーは「外資系コンサルの仕事を片づける技術」のサイドストーリーです

おっさんワンコの顔朝、僕ら犬は外を散歩することから一日が始まるんです。朝の散歩はワンコの社交場、無くてはならないイベントでして、もし連れて行ってもらえなかったら、多分翌朝までふてくされて過ごすことになっちゃうでしょうね。

そこんところは飼い主の皆さんもよく分かっているので、少しくらい天気が悪くても、散歩に連れ出してくれるんです。ホント、ありがたいと思っとりますよ。

でもね、飼い主の皆さんの思い通りに僕ら犬が散歩するかどうかは、また別の話です。散歩に行くからには、僕ら犬はベストを尽くしたいんですよ。オシッコタンクが空っぽになるまで頑張りたいし、ウンチタンクに残っているものもキレイさっぱり出したいんです。そこのところ、分かってない飼い主さんが多いんだよなぁ。

このあいだあった話なんですけどね、その日は飼い主さんが寝坊をしてしまって、いつもよりも起きる時間が遅かったんです。こりゃあ散歩の準備を急がないといけないね、とフガフガ意気込んでいた僕を尻目に、飼い主さんはいつも通りのノンビリモードなんですよ。

おっかしなぁと思って顔を見つめていたら、飼い主さんから、「今日は時間がないから5分で散歩するよ」と衝撃の発言が!ええ〜、そんなの聞いてないですよ。だっていつも10分以上かけてるじゃないですか。

それなのに飼い主さんは、「大丈夫だよね、おしっこだけならいつも5分で終わっているし」だなんて能天気なことを呟いております。あちゃー、飼い主さん、その見積りは甘すぎです。だって僕、今朝はウンチもしたいもん。

たしかにオシッコすることだけに専念するなら、5分で帰ってくることもできるでしょう。でもね、僕はウンチもしたいんです。そして、ウンチをするためには、 5分以上散歩を続けて、肉体的(おしりの状態)にも精神的(ウンチする気分)にもコンディションを高めてからでないと、ウンチをキレイに出し切ることができないんですよ。

飼い主さんは早く帰りたいでしょうけど、僕だっておしりにウンチの残りを抱えて一日を過ごすかどうかの瀬戸際なんで、こればかりは譲れません。

結局、その日の散歩は8分掛かってしまい、飼い主さんはギリギリ電車に間に合わず、遅刻してしまったそうなんです。そのせいで、帰ってから少し怒られちゃいました。

この話を聞いて、どう思います?

僕ら犬に言わせてもらえれば、「見積り甘すぎるんとちゃうんか」と小一時間問い詰めたいですね。だって、その日にオシッコしかしないなんて、僕は一言も吠えてません。飼い主さんが勝手にそう思い込んでいただけじゃないですか。あれ、もしかして飼い主さん、”会社”に行ってもおんなじミスしてませんか?

そういうのを防ぐのなら、手元にある本(外資系コンサルの仕事を片づける技術)でチェックするのがいいですよ。みなさん、137ページを開いて、右上に書いてあるメッセージを読んでみましょ。

『作業に専念できる環境を維持できないのであれば、度々起こる生産性の低下を踏まえ、仕事の所要時間は倍を見積もる癖をつける』
(外資系コンサルの仕事を片づける技術:137ページ)

僕が飼い主さんに言いたかったのが、まさにこの格言ですな。「専念できる環境を維持できない」と思われるなら、「仕事の所要時間は倍を見積もる」ことが必要だって、ちゃんと書いてあるじゃないですか。僕ら犬の気持ちがこの言葉に集約されちゃってますよ。

朝の散歩は、たしかに僕がオシッコだけで終わることができていたら、飼い主さんの予想通りになっていたと思うんですけど、でも僕はウンチもしたかったんです。これが現実なんですよ。こういうプラスアルファな仕事がちょっとくらい増えても、許容できちゃうぐらいの作業時間を見積もることができていたら、遅刻という失敗をせずに済んだのにね。

”会社”で飼い主の皆さんがやっている仕事も、おんなじことですよ。頑張れば4時間で終わるって思える仕事があったとしても、それを「4時間で終わらせます」なんて素直に見積もっちゃ、正直者が過ぎるってもんです。仕事をお願いする側が、「だったらもうひとつ、それと同じくらいのボリュームの仕事をお願いするよ」って言ってきたらどーするんですか?

4+4=8なんて計算は犬でもできます、失礼、犬にはちょっと難しいかもしれません。でも、”会社”にいる人たちならきっと計算できちゃいます。1日は8時間だから、丸一日あれば、飼い主さんが仕事を終わらせてくれると思うに違いありません。

でも、飼い主の皆さんだって、ずっとその仕事だけをやっている訳じゃないんでしょ?

(続きを読む)→http://gaishi-shigoto.seesaa.net/article/367765250.html

posted by 吉澤準特 at 10:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | プロフェッショナル仕事術

2013年07月01日

【伝えるスキル】ドッグフードはてんこ盛りでも、「伝える内容は小分け&シンプルにする」
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おっさんワンコの顔

僕ら犬にとって、一番幸せな時間は、間違いなく飼い主のみなさんと一緒に遊んでいるときなんです。でもそれと同じくらい、ゴハンを食べるのも好きだったりします。なんたって三大欲求の一つだもんね、理性的なみなさんより本能の割合がちょこっと多いのが犬ですから、そこはまあ仕方ありませんな。

そんなわけで、お皿いっぱいにドッグフードを注がれると、なんかテンションあがって嬉しくなっちゃうんですけど、それを見て飼い主の皆さんも、「そんなゴハンが嬉しいか!ほれほれ、もっとあげちゃうよ〜」なんてしてくれるから、ドッグフードはお皿にてんこ盛りになることがあります。

でも、いざ食べ始めてみると途中でおなかが膨れてきまして、最後の方なんか、もはや本能だけで食べきっちゃうのです。だから、ゴハンをたくさん食べた後は、おなかがいっぱいで動けなくなっちゃうんだよね。

たださぁ、僕のような経験豊富なおっさん犬だから、なんとか頑張ってゴハンを食べきっちゃうけど、これが初々しい若い犬だったらどうなるのさ。飼い主から与えられたゴハンを残すわけにはいかないからって無理やり飲み込んで、後で消化不良で吐いちゃうことだってあるんですよ。

こういう話って、”会社”の中でも起きているんじゃないかな。相手が消化できるボリュームよりもたくさんの情報を与えすぎちゃって、相手の人が目を回しちゃうようなことが、さ。ねえ、思い当たるところがあったりするでしょ?

そこで役に立つのが手元にある本(外資系コンサルの仕事を片づける技術)ですよ。みなさん、101ページを開いて、右上に書いてあるメッセージを読んでみましょ。

『小学6年生が読んでもわかる書き方をめざし、小分け&シンプルになるように論理構造を組み立てる』
(外資系コンサルの仕事を片づける技術:101ページ)

この格言は、「小学6年生が読んでもわかる書き方をめざし」ってところが深いねぇ。僕としては、「犬が読んでも〜」って感じの方がいい気がするんだけど、”会社”で犬に向かって何かを言い聞かせている人なんていないと思うから、まあこの表現でもいいかなと思っとります。

やっぱり誰もが分かる言い方をするって大切なんです。僕ら犬は、自分が処理できるボリューム以上のものを与えられても、頑張って受け入れようって気持ちでいるんです。だって、飼い主のみなさんのことが好きですもん。

でも、”会社”にいる人たちって、飼い主さんのことを好きじゃない人もいるんでしょ?

(続きを読む)→http://gaishi-shigoto.seesaa.net/article/367668998.html

posted by 吉澤準特 at 00:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | プロフェッショナル仕事術





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