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『外資系企業に住む住人の視点からIT業界の出来事を伝えます。』

資料作成本の最後の秘境『ワード』を対象とした外資系コンサルの資料作成テクニックが1冊の本になりました。2017年3月29日に発売されています。
※購入頂きました皆様、ありがとうございます。
https://www.amazon.co.jp/dp/4492557776

gaishi_word_201703_new.jpg
累計数十万部を数える「外資系〜シリーズ」には「スライド作成術」と「Excel作成術」がありますが、ワード向けの本はありませんでした。パワーポイントとエクセルは一生懸命練習するのに、ワードの作成法を学ぶ人はほとんどいません。見よう見まねの作成が繰り返され、ワード文書はどんどん読みづらい存在になっています。その結果、「ワード文書は扱いにくい」と考えられるようになりました。この本は、最後の秘境、ワード向けの「文書作成術」です。優れたWord文書を効率よく作成する方法を知り、適材適所でビジネス文書を作り分ける術を自分のものにしましょう。


【吉澤準特の本:累計10万部以上】
外資系コンサルが実践する資料作成の基本』はロングセラーで重版多数
外資系コンサルの仕事を片づける技術』はロングセラーで重版多数
フレームワーク使いこなしブック』はロングセラーで重版多数
兄弟本の『ビジネス思考法使いこなしブック』はロングセラーで重版多数

【吉澤準特の過去配布レポート】
「外資系コンサルの仕事を片づける技術」特別抜粋版のダウンロード
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2016年02月17日

5x3を足し算で表すのに、「5+5+5」ではなく「3+3+3+3+3」が正解になる世界
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最近、小学校の算数で足し算や掛け算の数字の順番について、「なぜそうなるのか」との疑問やナンセンスさを嘆く様子を目にすることが多いですね。

たとえば、「5人の子供のグループに後から3人加わりました。合わせて何人になったか式であらわしましょう」という問題があれば、正解は「5+3=8」です。「3+5=8」と書いた場合、足す数と足される数が逆になるため、正解にはなりません。

「袋の中にクッキーが5枚入っています。その袋を3つ買いました。合計いくつのクッキーを買ったでしょうか?」

この問題であれば、「5x3=15」が正解であると今の小学校では教えます。そして、これを足し算に書き換えると、「5+5+5=15」になるとも教わります。

しかし、その答えが間違いとされる世界があることを知っていますか?

実はアメリカでは、「5x3=15」を「5+5+5=15」と書くと不正解になります。同国では「3+3+3+3+3=15」が正解です。なぜなら「5x3」は、英語表現で”Five groups of Three”という意味になり、”5つのグループからなる3つずつのかたまり”を表現することになるためです。

ですから、さきほどのクッキーの問題をアメリカの小学校で出題したなら、答えは「3つのグループからなる5つずつのかたまり」を意味する「3x5=15」を正解としなければなりません。

この教え方は「コモンコア(Common Core)」と呼ばれる共通学力基準のポリシーに従っています。アメリカでは全国共通の指導要領が2009年になって初めて整備され始めました。コモンコアがそれです。

コモンコアには賛否両論が吹き荒れており、特に数字の扱い方について「ナンセンス」だと声を荒げる人も多く見かけます。

米国のコモンセンスが正気の沙汰とは思えない

 

ともあれ、日本とアメリカで、掛ける数と掛けられる数の概念が逆になっているというのはとても面白いですが、両方の国で小学校の算数を習う子供がいたなら、混乱しちゃいますね。

あなたが習っている算数の考え方は、国によっては別の捉え方をしています。IT業界の中でも、特にプログラマーにとってはこのマメ知識が役に立つかもしれません。コードの中に出てくる式の項の順番が逆になっていても、「そうか、あいつはアメリカ人だったな」で解決する場面があるかも。いや、ないですかね。

posted by 吉澤準特 at 02:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | 業界裏話

米国のコモンコアが正気の沙汰とは思えない
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いくらなんでもこれはひどいと思うのが日本人の算数の感覚。

http://www.barstoolsports.com/boston/i-just-learned-what-common-core-math-is-and-my-mind-is-in-a-labyrinth/

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アメリカ人だって同じ感覚の人は多いが、重要なのは、「この計算方法の方が確実に理解できる」と思う人も数多くいるということ。インド人が「日本人はなぜ3桁同士の掛け算を素早く計算できないのか?」と不思議がるのとは毛色が違い話だと思う。

全米で推進されている学力共通基準のコモンコア(Common Core)では、算数の教え方がひどいと大分話題になっている。

posted by 吉澤準特 at 02:36 | Comment(0) | TrackBack(0) | 徒然コメント

2016年02月14日

資料作成を勘違いしている人へ贈る、3つの基本
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あなたがビジネスパーソンであれ、学生であれ、誰かに見てもらうための資料を作るのであれば、ぜひ、これから書くことを意識してほしいのです。

というのも、ここのところ立て続けに「どうしてこうなった?」と頭を抱えてしまう資料に出会ってしまったからです。いずれの資料も、言いたいことはなんとなく分かりますし、こちらに求めていることもそれとなく分かりました。でも、それらの資料は私が分かっただけでは十分ではなくて、部長や役員などの意思決定ができる人にも納得してもらう必要があったのです。そして、そうした肝心の人たちには納得してもらえませんでした。

どうして自分の言っていることを受け入れてもらえないのでしょう。説明する直前までは、「この資料で説明すれば納得してもらえる」という可能性を考えていたわけですよね。

でもダメだった。原因はいくつかあるでしょう。

■原因A:
「運が悪かった」

まれにこういうことはあります。相手の機嫌が悪くて、何を言っても「No」と反応される。こういうときはどうしようもありません。また、相手の都合がよく変わり、全然説明する時間がなかったということもあります。対処方法はあるものの、資料そのものが悪かったわけではありません。

■原因B:
「もう決断された後だった」

相手が心づもりを決めてしまったのなら、どんなに分かりやすい資料を用意しても説得は困難です。これも資料自体が悪かったわけではありません。

■原因C:
「資料の情報が足りなかった」
「自分の考え方が浅かった」
「相手の理解力が足りていなかった」
その他もろもろ

上記2つ以外は、資料作成のやり方に問題があったからです。相手の理解力云々で愚痴を言いたくなる場面もあるでしょうが、それもあなたの作る資料の構成次第で改善が見込めます。少なくない人がこの原因を軽視したり、対策を見誤っていますが、勘違いをしてはいけません。大半はあなたの「準備不足」や「一方的な考え方」によって引き起こされているものです。根本的な資料作成の段取りを見直すべきです。


最初に触れた「どうしてこうなった?」と思ってしまう資料は、すべて原因Cによる失敗でした。でも、これら原因は、資料作成の一番最初にやるべきことを押さえておけば、多くを避けることができます。それをやっていないために資料の作り直しで無駄な時間を費やす人たちをここ最近多く見てきたので、改めて注意を促します。


【資料作成の基本1】
WHO: 誰のためにつくる資料なのかを決める

業務の効率性を高めるITシステムを導入する場合であれば、投資判断をする人は費用と効果の情報を知りたがりますが、実務を担当する人はその使い方と作業の軽減度合を知りたいと考えます。

最終的にその資料を誰に見せるのか、それが決まれば資料の立てつけも決まるのです。


【資料作成の基本2】
WHAT: 何のためにつくる資料なのかを決める

単なる情報共有なのか、相手に意思決定をしてほしいのか、その違いによって資料のつくり方は変わってきます。たとえば、情報共有を目的とした資料は、最初に報告要旨(サマリー)をつけること。その部分だけを読んでも概要を判断できる構成は、読み手の時間を節約するので喜ばれます。

逆の場合もあります。大まかな理解ではなく、細部も把握しておきたいと考える相手であれば、エクセルを使って明細表を用意してあると喜ばれます。

資料を使って相手に何をしてほしいのかを最初に決めておけば、資料フォーマットと内容構成も自然に決まるものです。


【資料作成の基本3】
WHY: 基本1と2の組み合わせが正しいことを確認する

資料を作るのであれば、ねらい(WHAT)に対して最も効果的に行動してくれる相手(WHO)に向けて作るべきです。

たとえば、営業システムの提案だから営業部長向けに提案書を作ったのに、情報システム部長の判断の方が優先されて不採用となったという失敗話は、設定した「ねらい」と「相手」がかみ合っておらず、資料のロジックに妥当性が欠けているために起きます。

資料作成を進めるうちに新しいキーパーソンの存在が判明した場合には、WHOにその人物を含め、資料内容に修正を加えなければなりません。

 

資料とは、何かを確認したり判断するための材料であり、誰かに活用してもらうために作るものです。

資料作りなんて時間をかける必要はない、業務や議論の中で役に立つ最低限のレベルで十分、そう考える人は多いでしょうし、私もそう思います。しかし、世の中にはその最低限のレベルにさえ達していない資料がとても多いのです。

資料作成で最初にやることは何であるかと尋ねたとき、多くの人は「内容を考えること」だと答える。間違ってはいないが、具体的にどうするのかさらに尋ねると、「パワーポイントを開いて目次を作り始める」、「エクセルを開いて表を作り始める」といった資料そのものを作る行為を述べる人が少なくない。

しかし、この考え方は完全に間違っています。

資料作成に取り掛かった段階で多くの人が経験する非常に残念なトラブルは、作成者の勝手な思い込みで、依頼した側が意図しない形で資料が作成されてしまうことです。
資料作成側の努力によってこうしたトラブルを避けるためには、作成依頼を受けた時点で、「相手に資料を見せる時にはどのような形になっていれば良いか」を確かめておく必要があります。

このエントリーで取り上げた3つの基本を守ってもらえるだけで、相手が歩み寄って理解してくれる資料に近付きます。

まったく複雑なことではありませんが、資料の方向性を決めるこの段取りを疎かにすると、資料の真の読み手との間のズレがどんどん開いていき、やり直しを要求される範囲がぐんぐん拡大していきます。それだけは避けましょう。

参考までに、私が実践している資料作成時のコツをリンク先に列挙しておきます。

『外資系コンサルの資料作成術を鵜呑みにしてはいけない』
http://it-ura.seesaa.net/article/403001958.html

私の周りにいる人だけではなく、これから社会人としてビジネスの現場に出てくる新入社員、就活に勤しんでいる学生の方々にもぜひ知っておいてほしいです。そして、少しでも無駄な資料作成の時間を減らして、労働時間を減らしてください。

posted by 吉澤準特 at 23:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | プロフェッショナル仕事術

2016年01月31日

IT業界の新人君に毎年アドバイスすること
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2016年が始まってから1か月が過ぎ、あと2ヶ月もすれば新入社員がみなさんの会社にも入ってくることでしょう。

学生生活を終えて初めて社会人となる人は数十万人を数えます。転職者であっても、前職がIT業界とは異なる人だってたくさんいます。そうした人たちにはIT業界の常識はまだ通じません。

多くのフレッシュマンがIT業界特有のカルチャーに戸惑い、悩むことでしょう。そんな彼らに向けた応援メッセージをTwitterで見つけてしまったので、いくつか紹介しておこうと思います。

ハッシュタグは「#IT業界の新人君に毎年アドバイスすること」というド直球なネーミングです。※タグ名が長すぎて言いたいことが入り切らないものも・・・
https://twitter.com/search?q=%23IT%E6%A5%AD%E7%95%8C%E3%81%AE%E6%96%B0%E4%BA%BA%E5%90%9B%E3%81%AB%E6%AF%8E%E5%B9%B4%E3%82%A2%E3%83%89%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%81%99%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8&src=tyah

『ググッて一番上にヒットしたからといって決して「ナントカ知恵袋」「教えてナントカ」は信じるな!!』
『先輩の助言は疑うべし。もちろんこの助言も』

→困ったことを調べて最初に出てくるのが知恵袋系のサイトってよくあります。多くの教えて系サイトは投稿データが共有されているので、同じ質問がいろんなところのサイトから引っかかるのが分かりづらいですね。そして、並んでいる回答も「オレはちょっとだけお前よりも知っている」くらいの人によるものが多く、その助言に従った結果、「生兵法は大怪我の基」という格言を思い知る経験を存分に味わえると思います。今なら「Teratail」が絶賛好評中ですが、ITに特化している分、まだ回答の質は高め。

ちなみに、会社の先輩の助言であっても、あなたよりたかだか1年しか経験を積んでいない人程度なら、知識に漏れがたくさんあるから、鵜呑みにはしない方がいいですよ。

『とりあえず英語の読解はできるようになっとけ…』
『TOEICスコアも割とどうでもいい』

→文献は基本的に英語で書かれているものがオリジナルですし、英語ベースのQAやFAQが多いので、高校卒業レベルの英語読解力と単語力が必要です。でも、テクニカルサポートの人とメールでやりとりするくらいなら、中学英語とIT用語だけで十分。だって、電話の先はフィリピンかインド。ブロークンイングリッシュでも全然平気です。

『月に休み1日しかとれないとこはとっとと辞めていいよ』
→初めて入った会社がこういう組織だと、それが世の中の常識なんだと思ってしまう人もいます。まさに生まれた直後のヒヨコ。しかし、ひよっこであっても、月1の休みしか取れないことが異常であることは感じ取ってもらいたい。

ちなみに、週休2日を謳っているIT企業の中には、年末年始やお盆も同じ条件(土日以外は出社)だとしているところもありますし、年末年始は必ず出社というインフラ系プロジェクトもあります。これ、マメな。

『要望に対して「できないこと・難しいこと・時間のかかること」は早めに言おう』
『どれくらいで出来るか聞かれたら、予想より1.5倍ぐらい多めに言っておけ』
『残業、休出前提で仕事しないこと。定時で帰ること』
『CCにも「無関係ではない誰か」を入れて証拠保全は万全にしておけ!』
→なんでも安請け合いされて、納期直前で「間に合いません」が一番最悪なパターンですね。システムは個々の機能が組み合わさって成り立っていますから、一部機能が間に合わないだけで影響甚大。予定通りに進まないことが分かった時点で先輩や上司に相談してください。そもそも、残業前提で予定は組まない方が身のためです。ときどき新人の工数をベテラン級でカウントするあくどいプロジェクトがありますが、そのときはみんなでデスマーチを満喫しましょう。

それから、報告・連絡・相談する時には証拠を残すために、メールのCCに誰かを必ず入れておきましょう。さもないと、相談自体をもみ消されることがあります。

『何で教えられて無えのに勝手に作業するんだよ!!』
『常駐先で起こしたミスで、翌日に常駐先から全員消えて自社滅亡へのカウントダウンが始まる可能性がある』

→良かれと思ってやったことが、実は大間違いだったということがITの世界ではよくあります。それがセキュリティホールやバグの温床となってしまったら、取り返しがつきません。公共系や金融系のシステム開発では、これが発覚したら社会的ペナルティを課されることもあります。

でも、それ以外の業界だと、「そんなことも聞かないとわかんないの?」と言ってくる人もいるんですよね。特にWeb業界ね。

『客先で起きた不具合はだいたい開発環境では再現しない』
→クライアントの環境が特異過ぎて、自社の開発環境では再現できないことがよくあります。なにせ、クライアント内のネットワークであっても、開発環境と本番環境で構成が異なるケースは当たり前なのですから、そりゃ仕方ないです。頑張ってログから再現条件を見つけるしかありません。

バグが再現するまで調査を繰り返し要求してくる几帳面なクライアントもいますが、どうしても再現しない&それでも納得してくれない場合には、適当に理由をでっちあげてしまう人もいます。まあ1年以上も継続調査してるのに再現しないんだから、そうしたくなる気持ちも分かりますけどね。

『トイレは寝てるかスマホ見てるやつがいて空いてない事が多い。これやってからトイレ行こうじゃなくて、早めに行け』
『お昼休みは昼寝の時間なので起こさないでください』

→システム開発の現場に行くと、トイレの個室が埋まっている率に驚くと思います。みんなそれだけ余裕のない生活をしているんですよね。えっ、単に夜更かしで録画した海外ドラマや深夜アニメを見ているから寝不足になっているだけですか?それともネトゲ?そんなに眠いなら昼寝をすればいいのに…ということで、健全なベンダーでは昼休みに寝ています。

『青い銀行の案件には関わるな』
→これが何のことを指しているのか分かるくらいなったら、あなたもIT業界の一員ですよ。

大学卒業を控えた若きIT業界人の皆さん、先人の教えを是非参考にし、彼らの屍を越えて新しい歴史を築き上げてください。

posted by 吉澤準特 at 23:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | 業界裏話

2015年10月20日

仕事がときめく資料の作り方
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これまでに何万枚もの資料を作成してきましたが、「この資料は見た目がクールだ!」と実感できる、見ているだけでワクワクするものを作れたときには、ステークホルダーからあっさりと期待通りの結論を得ることができていました。

一方で、「なんだか見た目が気に入らない」と思う資料を使っての説明は、いつも苦戦しながらだったように思えます。

その理由を自分なりに考えてみると、良い結果・悪い結果の分かれ目は「その資料にときめきを感じるかどうか」でした。たしかに、見た目が美麗・すっきりまとまっているといった資料が目の前に出てきたら、「分かりやすい資料かも?」とポジティブなバイアスで捉えてしまう人が多いでしょう。

数年前に「ときめき」をキーワードにした片づけ術が世を席巻しましたが、仕事における資料作成でも「ときめき」がカギになる場面があるなぁ、と改めて認識した次第です。

そこで、私がこれまで実践してきた資料作成の王道手法の中から、「ときめく資料」を作成するために使えるテクニックをまとめておこうと思います。

 

【ときめく資料の王道】#1 カラー

ときめく資料になるかどうかの80%(個人的感想)はカラーで決まります。

たとえば、以下のリンク先にあるパワーポイントを見てください。フォントカラーを濃緑色に統一して作成されたスライドです。これの表紙スライドだけを見て、あなたはワクワクできるでしょうか。

それではこのスライドの表紙を見て、あなたはワクワクできるでしょうか。

私は後者の方がワクワクできました。多くの人もそうだと思います。一見するとフォントや文字の配置が原因だと思えたりもするのですが、実際に上記のスライドの文字が1つめに取り上げたスライドで使われた緑色であったら、と想像してみてください。

※色を変更したバージョンのアップは省略します

なぜ色使いだけで感じ方に大きなインパクトがあるのか。それは、最初のスライドが「混色系」で、次のスライドが「顕色系」で描かれているからです。

混色系は、Web上での色指定でおなじみのRGB形式(色を全部足すと白)や、印刷時のプリンタインク指定で登場するCMY形式(色を全部足すと黒)があります。

一方で顕色系には、マンセル表色系などがよく知られています。これらの色の違いとそのインパクトについては以下のスライドが詳しく説明していました。

フォントの設定や図形・グラフの使いこなし、余白やレイアウトの工夫も重要ですし、一般的なビジネス資料を作るだけなら、まずそちらから定石を学んだ方が良いと思います。

ですが、まずは色使いを理解するところから入った方が「ときめく」資料を作る早道だとだと私は考えます。それほどまでにカラー設定の違いから受けるワクワク感のあり無しは大きい、というのが個人的感想です。

ちなみに、パワーポイントなどのオフィス製品ではRGB形式で色を指定するしかありませんから、マンセル表色系をなんとかRGB形式に変換しなければ使いこなすことができません。

これについては以下のサイトが変換表を公開されているので、参考にしてみることをお勧めします。

『マンセル色見本表(マンセル表色系)一覧表』
http://www9.plala.or.jp/minordaimyo/mcs.html

posted by 吉澤準特 at 07:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | プロフェッショナル仕事術

2015年07月30日

IBM業績低迷はPC事業がスマホ普及で落ち込んだから・・・ん?
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問題です。

IBMという企業はどんな事業を有しているでしょうか?
以下から当てはまるものを全て選んでください。

(1)PC事業
(2)プリンタ事業
(3)サーバー事業
(4)ネットワーク事業
(5)POS事業
(6)メインフレーム事業
(7)ストレージ事業
(8)ソフトウェア開発事業
(9)システム構築(SI)事業
(10)コンサルティング事業
(11)アウトソーシング事業
(12)コールセンター事業
(13)金融事業

IT業界に身を置く人間であれば、そんなに難しくない問題だと思いますが、非IT業界人にとっては分かりづらいのかもしれません。というのも、こんな記事を見つけてしまったからです。

『業績低迷が続くibmに求められる「変革」』
http://www.iforex.jpn.com/news/%E6%A5%AD%E7%B8%BE%E4%BD%8E%E8%BF%B7%E3%81%8C%E7%B6%9A%E3%81%8Fibm%E3%81%AB%E6%B1%82%E3%82%81%E3%82%89%E3%82%8C%E3%82%8B%E3%80%8C%E5%A4%89%E9%9D%A9%E3%80%8D-2467

FX事業会社のニュース記事ですが、思わず驚愕の内容に目を見開いてしまいました。その記述がこちら。

「IBMの業績が低迷しているのはIBMのせいばかりではなく、ドル高のためでもある。IBMは世界各国で製品を販売しており、海外の売上がドル高のために米ドル建てにすると目減りしている。」

なるほど。

「ただ為替以外の要因として、やはりIBMのこれまでの主力事業だったパソコンの需要が少しずつ落ち込んでいるのが大きい。2010年代に入ってスマホやタブレットが普及してきたため、パソコンの需要が頭打ちから減少に転じている。」

ん?

「IBMと聞けば、多くの人はパソコンのハードを思い浮かべるだろう。IBMはそれだけコンピューターのハードに力を入れてきたが、今回の決算におけるハードウェア部門の売上は、32%減だった。」

んん?

「パソコンが世界から消えることは当分ないが、パソコンが主流だった時代は終わりに近づきつつある。これからはスマホやタブレットが個人向けコンピューターの中心となり、その時代に合わせてIBMのビジネスモデルも変わることが必要になってくる。」

これらのコメントの何がおかしいのか、分からない人のために冒頭の問題に立ち戻ってみます。

まず、IBMの歴史から。IBMは1911年に立ち上がり、1924年から「International Business Machines」という名称を用い始めました。IBM社は2011年を創立100周年として記念サイトをオープンしているので、1911年からIBMが始まったと考えてよいでしょう。

『IBM 100年の軌跡』
http://www-03.ibm.com/ibm/history/ibm100/jp/ja/stories/

1914年12月、トーマス・ワトソン Sr.(Thomas Watson Sr.)は、C-T-R(Computing-Tabulating-Recording)社の部門責任者を初めて全社的に招集しました。C-T-R社は、1911年に、いくつかの合併を経て設立された企業で、1914年5月、経営者として迎えられたワトソンは、その小さなまだまとまりのない複合企業を、1924年に最終的にIBMと改名する企業へと再構築したのです。

その後、1947年から現在の会社ロゴとほぼ同じものを使用し始め、パンチカード事業、タイプライター事業からコンピューター開発事業へと軸足を移し始めます。その後、メインフレーム事業、ネットワーク事業、サーバー事業と規模を拡大し、80年代には出遅れていたPC事業にも本腰を入れ始めます。Windows95が発売された90年代半ばから後半は、日本でもAptiva(アプティバ)という名前のPCをSMAP香取慎吾が宣伝していたことを覚えている人もいるでしょう。

『【CM】IBM Aptiva 香取慎吾 アンディ・フグ(1996年)』
https://www.youtube.com/watch?v=0WGKuhEhMts

90年代にIBMは「選択と集中」のポリシーに従って、タイプライター事業・ネットワーク事業を売却しています。これは、他社との差別化が果たせなくなった非コア事業を切り離すことで収益性を高める戦略でした。

2002年にはプライス・ウォーターハウス・クーパース・コンサルティング(PWCC)を買収し、IBMビジネスコンサルティングサービス(IBCS)を経てコンサルティング事業を強化しました。合わせて、システム構築事業、アウトソーシング事業が強化されています。

しかし、ついにPC事業も非コアに分類され、2004年にLenovo(聯想集団有限公司)への売却を判断します。看板商品だったThink PadのIBMロゴは、2008年の北京オリンピックまでにLenovoロゴへ完全に切り替わりました。また、その少し前にHDD事業を日立へ売却しています。2006年にはプリンタ事業をリコーへ、2012年にはPOS事業をTECへ、2013年にコールセンター事業をSynnexへ、そして2014年にサーバー事業をLenovoへ売却しました。

ということで、冒頭に列挙した13事業のうち、残ったのはこれだけ。

(6)メインフレーム事業
(8)ソフトウェア開発事業
(9)システム構築(SI)事業
(10)コンサルティング事業
(11)アウトソーシング事業
(13)金融事業

この結果、一時は世界最大の企業と呼ばれたIBMもAppleやGoogleの後塵を拝しています。これだけ事業をスリム化したのですから、それも当然でしょう。

さてさて、ここでようやくこのエントリーで言いたかったことに到達します。

エントリー前半で取り上げたFX事業会社のニュース記事にあった「スマホ隆盛の時代だからパソコン事業がダメージを受けたIBMは売り上げを減らしている」というロジック、ここまでIBMの歴史を学んできた皆さんなら、その不自然さに気づきますよね?

IBMへの理解を改めて深めたい人は、途中で紹介したIBM創立100周年サイトをご覧ください。アポロ計画の話、フロッピーディスクの話、人工知能Watsonの話など、新しい発見がきっとたくさん見つかります。

posted by 吉澤準特 at 03:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | 業界裏話





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